IHクッキングヒーターのメリットとデメリットを解説|ガスコンロとの違いや電気代等
更新日時 : 2022-04-15 12:57
調理の時間が快適になるキッチン環境として、IHクッキングヒーターが注目されています。
高火力でお手入れも楽などの特徴があり、調理場を改善するツールとして、期待を寄せている方も多いのではないでしょうか。
ただ、IHクッキングヒーターは今までのガスコンロと何が違うのか、よくわからない方もいるはずです。
また、メリットだけでなくデメリットもあるので、導入する際には注意が必要です。
今回はIHクッキングヒーターの概要をはじめ、ガスコンロとの違いやメリット・デメリットなどを徹底解説!
IHクッキングヒーターの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
IHクッキングヒーターとは?
キッチンで料理をするときに食材を加熱する必要がありますが、実は火を使わなくても加熱できる調理器具があります。
IHクッキングヒーターとは、火を使わずに鍋やフライパンなどの調理器具を温めて食材を加熱する機器です。
火を使わないでどうやって加熱するの?と思ってしまうかもしれませんが、目には見えない磁力を利用して加熱しています。
IHとはinduction heating(インダクション ヒーティング)の略称であり、電磁誘導加熱という意味をさします。
HIクッキングヒーターは、ガスコンロと違い、火を使うことがないので、火による事故が起こる可能性がとても低いです。
IHクッキングヒーターの仕組みを詳しく確認してみましょう。
IHクッキングヒーターの仕組み
出典:パナソニック
IHクッキングヒーターにはコイルが搭載されています。コイルは金属の巻き線です。
コイルに電流が流れると、巻き線の中央を貫くように磁界が発生します。
理科や物理で学んだ内容であり、覚えている方もいるでしょう。
発生した磁界はヒーターにのっている調理器具に干渉し、調理器具の底で渦電流を発生させます。
最終的に、電流が流れた抵抗が発熱し、加熱される仕組みです。
電磁誘導と聞くと、電磁波を思い浮かべて、心配になる方もいるかもしれません。
ただ、IHクッキングヒーターから生じる電磁波はほかの電化製品と同レベルだといわれています。
利用にあたって神経質になる必要はないでしょう。
IHクッキングヒーターの種類
IHクッキングヒーターには、ビルトインタイプと据え置きタイプの2種類があります。
ビルトインタイプ
出典:三菱
ビルトインタイプは、自宅のキッチンコンロに埋め込んで利用するIHクッキングヒーターです。
システムキッチンにもよく用いられるタイプとして知られています。
隙間がないように設置できるため、見た目が美しいのが大きな特徴です。
スタイリッシュなキッチンを望む方は一度検討してみるとよいでしょう。
据え置きタイプ
出典:三菱
据え置きタイプはすでに完成しているIHクッキングヒーターです。
キッチンコンロの周辺にコンセントがあれば、置くだけでスムーズに利用できます。
つまり、電源が供給できる環境であれば、ガス管がある場合などを除いて、基本的に工事が必要ありません。
専門業者に設置を依頼しなくて済むので、購入した日にすぐにでも利用したいケースや、工事費をかけたくない場合におすすめです。
一般的にビルトインタイプと据え置きタイプともに、単相200V※のコンセントが必要です。
コンセントがないのであれば、専門業者に配線工事を依頼する必要があります。
※単相200V→単相は主に一般家庭で使用される電気機器に電気を送る方法で、100Vと200Vの2種類があります。
IHクッキングヒーターをはじめ、大きな電力を必要とする電気機器は200Vのコンセントを使用します。
IHクッキングヒーターのグリル
IHクッキングヒーターのグリルは上下のヒーターを加熱する仕組みです。
ヒーターの種類はIHヒーター、遠赤ヒーター、シーズヒーターなど、メーカーにより様々です。
グリルには「水あり片面焼き」、「水無し片面焼き」、「水無し両面焼き」の3種類の焼き方があります。
現在販売されているIHクッキングヒーターの多くは「水無し両面焼き」のタイプで、水を使う手間がありません。
両面焼きなので、ひっくり返す手間もないので調理が楽になります。
「クッキングヒーターの種類」
次はクッキングヒーターの種類について解説していきます。
電気で加熱して調理するクッキングヒーターは主に3種類あります。
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターは上記で紹介したように、コイルに電流を流し、磁界を発生させることにより調理器具に干渉し、加熱する仕組みです。
細かな火力調整が可能で、幅広い料理に対応できます。
フライパンや鍋などの調理器具は、使用前にお使いのIHヒーターに対応した製品か確認する必要があります。
以下で紹介する2つのクッキングヒーターと比べて熱効率が高く、電気代が安い傾向にあります。
ラジエントヒーター
出典:日立
ラジエントヒーターは、プレート下のニクロム線が発熱体となり、トッププレートが熱せられて高熱になることで調理器具を加熱する仕組みです。
金属鍋はもちろん、IHクッキングヒーターでは使えないホーロー鍋や、超耐熱ガラス鍋なども使うことができます。
一方で、トッププレートが高温になるため、やけどには注意が必要です。
IHヒーターと比べると火力や熱効率は低く、そのぶん電気代も高くなる傾向にあります。
シーズヒーター
出典:日立
シーズヒーターは、絶縁体で包んだ渦巻き状のニクロム線が過熱し、高温になることで調理器具を加熱する仕組みです。
IHヒーターでは使えない土鍋や超耐熱ガラス鍋なども使うことができます。
ヒーターも調理器具も高温になるため、調理中には注意が必要です。
こちらも、IHヒーターと比べると火力や熱効率は低く、電気代も高くなる傾向にあります。
IHクッキングヒーターの購入や相談はノジマにおまかせ
現在ガスコンロを使用していてIHに切り替えを考えている皆様へ。
ここまでは、IHクッキングヒーターの仕組みや種類について解説してきました。
ガスコンロと違い、火を使うことがないので、火による事故が起こる可能性がとても低いことは、IHクッキングヒーターの大きなメリットと言えるでしょう。
ノジマではお客様お一人お一人に合ったIHへのお切り替えをサポートし、ご要望に応じて、最適なメーカーの商品を紹介いたします。
ノジマにはメーカーの販売員はおらず、お客様のお声をヒアリングしたスタッフがお客様に最適な商品を提案いたします。
親切・丁寧な対応をモットーにしているので、設置工事も安心です。
IHに変えることで毎日の料理の時間がより快適なものになるでしょう。
詳しくはお近くのノジマまでお問い合わせいただければ幸いです。
※ 一部店舗によってはお取り扱いがない場合がございます。あらかじめご了承ください。
大手各社のIHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターについてさらによく知りたいのであれば、大手各社から販売されている製品の事例が役立ちます。
パナソニックと日立、三菱などのIHクッキングヒーターについてご紹介していきます。
メーカー | 特徴 | 得意分野 |
パナソニック | 「IH&遠赤 Wフラット ラクッキングリル※1」で、大火力でお手入れもラクラクです。 | 炒め物 |
日立 | 「ラク旨グリル&オーブン※2」で、料理に合わせて自動で火加減を調整します。 | 揚げ物 |
三菱 | 「びっくリング加熱※3」で、対流を起こして自動で食材をかき混ぜてくれます。 | 煮込み料理 |
※1 平面ヒーターで天井面もフラットのグリルで掃除がラクラクです。お鍋が入る広さで、お料理の幅が広がるグリルです。
※2 ラク旨グリル→シーズヒーターの直火とプレート加熱でぱりっと焼き上げます。ラク旨オーブン→庫内を設定温度にキープしてムラが少なくきれいに仕上がります。
※3 対流を起こして自動でかき混ぜてくれるから火加減はおまかせです。
パナソニックのIHクッキングヒーター
パナソニックのビルトインタイプ Aシリーズは、光火力センサーによって鍋底の温度を正確にキャッチ。
設定温度を維持してくれるので、コツや経験が求められる焼き物調理も気軽に調理可能です。
焦げ付きお知らせ機能を搭載しており、煮込みや煮物調理時に焦げ付きを検知すると、加熱が停止される仕組みです。
音声と光るリング、「こげつき」の文字が点滅します。
加熱部分のバリエーションも豊富です。
A7タイプは、3口のダブルオールメタル※対応タイプです。
左右2つの加熱部分がオールメタル対応で、後ろの部分が鉄・ステンレスのフライパン・鍋のみ利用できます。
A2タイプは2口の鉄・ステンレス対応タイプです、左右2つの加熱部分が鉄・ステンレスのフライパン・鍋のみ利用可能です。
※オールメタルは、鉄やステンレスの鍋だけでなく、アルミ鍋や銅の鍋を使えるIHヒーターの種類です。
日立のIHクッキングヒーター
出典:日立
日立のIHクッキングヒーターであるM350T・M150T・M300T・M200T・M100Tシリーズでは、フラットトッププレートプレミアムを搭載。
火力は12段階であり、火力の強さを火力バーで視覚的に表示できます。
魅力的なカラーバリエーションも見過ごせません。
エレガントなダーク調のキッチンを演出するプレミアムブラックと、人工大理石のカウンタートップとの相性が楽しめるパールホワイト、ステンレスのカウンタートップに整えるメタリックグレーなどから選択できます。
今回使用した画像はプレミアムブラックのモデルです。
M350Tシリーズは、料理に合わせて火加減を自動調節し、多彩な料理をお手軽に美味しく作ることができます。
M350T・M150Tシリーズは、スマホで献立決めや調理の設定が行えます。
作りたいレシピを検索すれば、選択したレシピの火加減や時間などの設定を、アプリから本体に転送可能です。
三菱のIHクッキングヒーター
出典:三菱
三菱のPT316Hシリーズは、プレミアムな機能で最上級のおいしさを実現するビルトインタイプのIHクッキングヒーターです。
最大の特徴は、三菱IHならではの「びっくリングコイルP」を搭載していること。
鍋底の分割エリアごとに制御可能であり、交互対流を発生させて最適なかき混ぜ効果をもたらします。
対流煮込み加熱〈プラス〉では、火加減の調節が5段階に進化し、鍋の大きさや食材に合わせてきめ細かい加熱調理が可能になりました。
具材ごとに旨味をしみこませつつ、煮崩れや焦げ付きも抑制可能です。
かき混ぜる手間もありません。
そのほか、洗練されたデザインと使いやすさが特徴の「simpleIH」、見守りセンサーや音声ナビを搭載した「らく楽IH」なども用意されています。
IHクッキングヒーターとガスコンロの違い
IHクッキングヒーターとガスコンロの違いを知るために、ガスコンロの特徴も確認してみましょう。
ガスコンロとは
ガスコンロとは、ガスを燃料として加熱する機器です。
主にテーブルコンロとビルトインコンロなどの種類に分けられます。
テーブルコンロとビルトインコンロは一見似ていますが、異なる特徴があります。
ビルトインコンロ
ビルトインコンロは、システムキッチンと一体化させるように組み込みます。
隙間や段差が少なく、ガス栓が台の下に収納されるので、見た目がスッキリしています。
手入れがしやすいのはもちろんのこと、統一感のある雰囲気を楽しめます。
テーブルコンロ
出典:リンナイ(Rinnai)
テーブルコンロは、グリル部分と操作部分が合体しているコンロです。
台に乗せてガス栓をつなぐことで利用できるようになります。
価格が安価な傾向があるほか、故障しても取り換えられる点が気軽です。
大きな違いは利用するエネルギー
IHクッキングヒーターとガスコンロは、どちらも加熱調理ができる設備です。
ただ、同じ加熱調理でも利用しているエネルギーが異なります。
IHクッキングヒーターは、電流を流すことで磁界を発生させて、加熱をする仕組みでした。
つまり、電気をエネルギーとして使っています。したがって、停電時にはIHクッキングヒーターを利用できません。
その一方でガスコンロは、その名の通りガスをエネルギーとして使っています。
つまり、停電して電気が利用できなくても、ガスコンロは利用できるということです。
ただし、点火の際に電気が必要です。
したがって厳密には、乾電池を使うタイプのガスコンロであれば停電時でも問題なく利用できますが、電源接続が必要なガスコンロは停電時に利用できません。
電気代とガス代
利用するエネルギーが違うということは、発生する料金の種類も変わってきます。
IHクッキングヒーターの場合は電気代、ガスコンロの場合はガス代です。
一般社団法人日本電気工業会によると、標準的な家族(4名)において標準的なメニュー(朝・昼・夕)でIHクッキングヒーターを使用したとき、1ヶ月の電気代は約1,020円(税込)とのことです。
ガス代に関しては都市ガスとプロパンガスによって金額が変わります。
一般的に都市ガスのほうがコストは安い傾向です。
代表的なガス会社の都市ガスであれば、強火・中火・弱火における1時間あたりの平均コストは、目安として20円ほどであることが知られています。
仮にこの条件で1日1時間だけ加熱調理をしたとすれば、1ヶ月で600円ほどです。
IHクッキングヒーター |
ガスコンロ |
|
1ヶ月のコスト | 約1,020円 | 約600円 |
1リットルの水を90℃に沸かすためにかかる時間とコスト
IHクッキングヒーター |
ガスコンロ |
|
時間 | 2分20秒 | 3分40秒 |
コスト | 2円10銭 | 3円60銭 |
エネルギー | 3.0kw | 4,000kcal |
1ヶ月の利用料金は都市ガスのガスコンロのほうが安いです。
しかし、湯を沸かすなど調理工程の速さを考慮すると「熱効率」の良いIHのほうが調理コストは安いです。
そのため、相対的な費用を比べると、IHのほうが電気代がかからないという結果になります。
電気代の試算
IHクッキングヒーターの1ヶ月の電気代は約1,020円と紹介しました。
IHクッキングヒーターを導入した場合に、各ご家庭でどの程度の電気料金になるかイメージしてみましょう。
TEPCO(東京電力エナジーパートナー)の関東エリアの電気代は以下のとおりです。
<スタンダードS 基本料金(10Aにつき)286円>
電力使用量 | 料金(1kWhにつき) |
~120kWh | 19円88銭 |
120kWh~300kWh | 26円46銭 |
301kWh~ | 30円57銭 |
1kWhは、1,000Wの消費電力を1時間使用した場合の電気量です。
エアコンや掃除機、ドライヤー、IHクッキングヒーターの火力(中)設定時がおよそ1,000Wの消費電力になります。
IHクッキングヒーターとガスコンロを比較するときに参考にしてみてください。
参考:IHクッキングヒーターの電気代はどれくらい?(一般社団法人日本電気工業会)
IHクッキングヒーターの火力はガスコンロより弱い?
IHクッキングヒーターが電気で加熱することを知った方の中には、「ガスより火力が弱いのでは?」と感じた方もいるかもしれません。
200VのIHクッキングヒーターの場合、設定によってはガスコンロのハイカロリー大バーナーを上回る火力を実現することも可能です。
ハイカロリーバーナーとは、中華料理店などで使われる火力の強い業務用バーナーです。
3kWに相当する火力であれば、1Lの水を約2分で沸騰させられます。
ただ、IHクッキングヒーターの火力は調理器具の材質や形状に左右されてしまう点に注意が必要です。
たとえば、オールメタル対応のIHクッキングヒーターであれば、アルミや銅の鍋を利用可能です。
しかし、アルミや銅の鍋はステンレスや鉄に比べると熱効率が悪く、火力が低くなってしまいます。
また、調理器具の底がへこんでいたり曲面になっていたりすると、接地面積が少なくなってしまい、火力が低くなることもあります。
導入後に火力が弱いと勘違いして後悔しないよう、最低限知っておきたい知識です。
IHクッキングヒーターの導入はノジマにおまかせ
現在ガスコンロを使用していてIHクッキングヒーターへの切り替えを考えている皆様へ。
ここまでは、IHクッキングヒーターの人気メーカー各社やガスコンロとの違いについて解説してきました。
IHクッキングヒーターはメーカーにより様々な特徴があり、各ご家庭の調理機器に何を期待するかで選び方も変わってきます。
また、ご購入の前にどの程度の消費電力かもイメージしておけると良いですね。
ノジマではお客様お一人お一人のお声を拝聴し、ご要望に応じて、最適なメーカーの商品を紹介いたします。
ノジマにはメーカーの販売員はおらず、お客様のお声をヒアリングしたスタッフがお客様の暮らしに最適な商品を提案いたします。
親切・丁寧な対応をモットーにしているので、設置工事も安心です。
IHに変えることで毎日の料理の時間がより充実したものになるでしょう。
詳しくはお近くのノジマまでお問い合わせいただければ幸いです。
※ 一部店舗によってはお取り扱いがない場合がございます。あらかじめご了承ください。
IHクッキングヒーターのメリット
IHクッキングヒーターには、ガスコンロと異なる特徴があることから、さまざまなメリットがあります。
ここからはビルトインタイプを想定してIHクッキングヒーターのメリットを解説していきます。
メリット1.熱効率が良い
次にIHクッキングヒーターとガスコンロの熱効率について比較してみましょう。
熱効率とは、例えばガスコンロの強火を100%とした場合、100%の状態で鍋に何%の熱を伝えられるかということです。
IHクッキングヒーターの熱効率は約90%なのに対してガスコンロの熱効率は約40%~56%です。
熱効率の面でもIHクッキングヒーターはガスコンロより優れていることがわかります。
ガスコンロの火はIHクッキングヒーターに比べて広い範囲を温めます。
一方で、IHクッキングヒーターは鍋自体を発熱して、効率的に温めることが出来ます。
そのため、調理時間も短くなり、大きなメリットと言えるでしょう
メリット2.火の燃え移りの心配が少ない
調理中に火が燃えていると、衣服や布巾などに燃え移ってしまった場合、火が広がってしまうでしょう。
その点、IHクッキングヒーターはガスコンロと違って、火が発生しません。
火が怖い人でも、神経質にならずに調理しやすいのが魅力的です。
ただし、汚れ自体が発火の原因となるケースもあり、必ずしも火災の心配がなくなるというわけではありません。
火が見えないと、「加熱中かどうかわからないのでは?」と思った方もいますよね。
一般的なIHクッキングヒーターには、加熱中に調理器具を囲うようにリングが光るタイプがあるなど、加熱中であることがわかるように工夫されています。
メリット3.表面が平らで掃除がしやすい
通常のガスコンロでは、フライパンや鍋を置く固定器具が、点火部分を覆っています。
料理をしたあとに複雑な形状の固定器具を掃除するのが面倒に感じている方もいるのではないでしょうか。
その点、IHクッキングヒーターは表面が平らな形状なので、油汚れをスッとお掃除できるのが魅力的です。
調理後に気になる箇所を布巾で拭くように心がけるだけで、長く清潔な状態を保てるでしょう。
メリット4.快適な環境で調理できる
真夏の時期に調理場で火をつけて加熱していると、次第に汗がしたたってきてしまいがちです。
調理器具の中や食材に汗を垂らしてしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
ガスコンロの場合、調理器具の底から火の熱が空気に伝わっていき、室温が高まってしまいます。
その一方で、IHクッキングヒーターは調理器具と密着しているため、熱が空気に伝わりにくい傾向です。
したがってIHクッキングヒーターを利用すれば、キッチン周辺の環境が暑くなりにくく、快適に調理を進められます。
IHクッキングヒーターのデメリット
IHクッキングヒーターは便利な反面、見過ごしてはならないデメリットもあります。
引き続きビルトインタイプを想定してIHクッキングヒーターのデメリットを解説していきます。
デメリット1.鍋底の具材が焦げやすい
ガスコンロは火が全体を包むように加熱してくれます。
その一方でIHクッキングヒーターは、原理で説明した通り調理器具の底が加熱される仕組みなので、鍋底で焦げやすい傾向があります。
茹でたり煮たりする場合は問題ありませんが、焼いたり炒めたりするときには注意が必要です。
具材をこまめに返したり、煮汁を多くしたりするなどして、具材が鍋底で焦げないように工夫しましょう。
デメリット2.ヒーターの表面が焦げてしまう
IHクッキングヒーターは表面のガラス面に汚れがたまってしまうと、調理をするたびに汚れが加熱されてしまい、焦げが目立ってきてしまうことがあります。
特に表面がホワイトカラーのデザインだと、焦げ付きがはっきり見えてしまいがちです。
したがって、調理のたびに水拭きをしたり、1日の終わりにアルカリ洗剤で汚れを掃除したりするなど、手入れはかかせません。
デメリット3.IH専用の調理鍋を使わないと発火してしまうリスクがある
IHクッキングヒーターでは、IH専用の調理鍋を使わないと、油が過熱されすぎてしまって、発火してしまうリスクがあります。
また、油を加熱している際に、急な来客や電話対応で、キッチンを離れてしまい、火災につながるとこがあります。
火災のトラブルに巻き込まれないように、揚げ物をしているときはその場を離れないことが重要です。
離れる場合は必ずスイッチを切りましょう。
鍋底に反りがあると、温度センサーが正確に機能しない恐れもあります。
付属の揚げ物用鍋(あるいは底が平らなIH専用鍋)を使わなければなりません。
最新のIHクッキングヒーターには温度過昇防止機能や空焼き自動停止機能などの安全機能が搭載され、安全性は向上しています。
IHクッキングヒーターの掃除方法
ビルトインタイプのIHクッキングヒーターのメリットでは、お手入れが楽だということをお伝えしましたが、具体的な掃除方法についてさらに知りたくなった方もいるのではないでしょうか。
参考としてビルトインタイプのIHクッキングヒーターの掃除方法についても解説していきます。
トッププレートの掃除
IHクッキングヒーターも汚れが付着しないわけではありません。
汚れを放置してしまうと、こびりついてしまう可能性があります。
特にステンレス部分は汚れが目立ってしまうので、使うたびにお掃除するのが基本です。
普段の掃除では、軽い汚れに対して絞った布巾で水拭きをします。
油汚れに対しては、薄めた台所用中性洗剤をつけた布巾で拭き、仕上げにきれいな濡れ布巾で拭きます。
落ちにくい汚れに関しては、クリームタイプの磨き粉をつけてから、丸めたラップやアルミ箔で汚れをこすって落としていきます。
最後に清潔な濡れ布巾で拭きとりましょう。
IHクッキングヒーターによっては、専用のスチールウールを利用するケースもあります。
金たわしを使うとトッププレートが傷ついたり、シンナーや漂白剤などは変色の原因になったりするので、利用しないように注意してください。
各社の取り扱い説明書を必ずよくみてからお掃除することも大切です。
排気口の掃除
IHクッキングヒーターには内部の熱を外へ出すための排気口が備わっています。
排気口には上から落ちたホコリやゴミ、調理中にはねた油が汚れとして蓄積されていきます。
お掃除するときは一般的に、排気カバーを本体から取り外して、排気カバーを薄めた台所用中性洗剤で洗います。
排気カバーの下に蓄積している汚れもこまめにお手入れしましょう。
排気口表面の汚れは古い歯ブラシなどでこすると落ちやすいです。
ただ、中にゴミが落ちてしまうと取れなくなってしまうので、ブラシを外方向に動かすようにします。
IHクッキングヒーターの寿命
IHクッキングヒーターを検討するときに、寿命や修理、交換などについても気になるでしょう。
IHクッキングヒーターの寿命は10年前後といわれており、8年~15年ほどで交換・取替工事される事例が多い傾向です。
IHクッキングヒーターに異常が起きたときは、基本的にエラーコードで以上の原因を確認できます。
パナソニックや三菱電機、日立などの大手各社でエラーコードが異なっています。
エラーコードによって、本体内部の温度上昇や、揚げ油の温度異常、電圧の異常など、異常の内容をチェックできる仕組みです。
汚れを除去したり、正しい鍋を使ったりするなど、正しい処置を行えば問題ないケースもあります。
異常の内容によっては、メーカーの修理窓口に相談しなければなりません。
エラーが頻発するときは、交換を検討する必要もあります。
【まとめ】IHクッキングヒーターがおすすめな人
以上、IHクッキングヒーターの概要をはじめメリット・デメリットなどを解説しました。
電気で磁力を発生させて加熱しているのは驚きの仕組みでしたね。
IHクッキングヒーターにはガスコンロと違った特徴がたくさんありました。
ガスコンロとIHクッキングヒーターのどちらを導入すればよいのか、迷ってしまった方もいるかもしれません。
ここまで紹介したガスコンロとの違いやメリット・デメリットなどの情報をもとに、IHクッキングヒーターがおすすめな人を簡単にまとめてみます。
IHクッキングヒーターがおすすめな人は下記の通りです。
- 火の燃え移りの心配をしたくない人
- コンロのお手入れをスムーズにしたい人
- 夏場に熱い環境で火を使った調理をしたくない人
- 小さなお子様のいるご家庭
- 家事に家電製品の快適さを求める人
- トラブルの内容をスムーズに把握したい人
火をつけなくて済む点や素早く掃除ができる点などに、安心感や利便性を見いだした方は特に多いのではないでしょうか。
ただしIHクッキングヒーターには、停電時に使えなかったり、鍋底の具材が焦げやすかったりするデメリットもありました。
メリットやデメリットを天秤にかけながら、導入を検討してみてくださいね。
IHクッキングヒーターの購入・相談はノジマにおまかせ
現在ガスコンロを使用していてIHクッキングヒーターに切り替えを考えている皆様へ。
最後になりましたが、IHクッキングヒーターのメリットやデメリット、お手入れの方法などを解説してきました。
メリット・デメリットをしっかり理解して、正しく安全に利用することで、IHクッキングヒーターから得られる利便性はさらに高いものとなるでしょう。
この機会に、IHクッキングヒーター導入のご検討をいただければ幸いです。
ノジマではお客様お一人お一人の暮らしに合ったIHへのお切り替えをサポートし、ご要望に応じて、最適なメーカーの商品を紹介いたします。
ノジマにはメーカーの販売員はおらず、お客様のお話を拝聴したスタッフがお客様に最適な商品を提案いたします。
親切・丁寧な対応をモットーにしているので、設置工事も安心です。
IHに変えることで毎日の料理の時間がより豊かで快適なものになるでしょう。
詳しくはお近くのノジマまでお問い合わせいただければ幸いです。
※ 一部店舗によってはお取り扱いがない場合がございます。あらかじめご了承ください。
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