初心者のためのVRゴーグル入門 基礎から学べる特徴と選び方
更新日時 : 2024-11-12 15:42
迫力ある映像を楽しむことができる「VR(ヴァーチャルリアリティ)」はますます人気を高めています。VRに対応するアプリやゲームなども増えていきました。
しかし「使い方がわからない」「どれを選べばよいかわからない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
VR興味はあるけど試してみるには高額なんじゃないか、VRって価格によって違いがあるの?など不安もあると思います。
そこでここではVRを利用することができるVRゴーグルの特徴や選び方、おすすめのVRゴーグルについて紹介していきたいと思います。
VRゴーグルとは
VRゴーグルとは仮想現実(バーチャルリアリティ)を体験することができるレンズが付いているゴーグルのことです。数万円もする本格的なものから、スマホをはめ込んで使う簡易的なものまでさまざまな種類があります。
「仮想現実」とも訳され、VRには「表面的には現実ではないが、本質的には現実」という意味が含まれています。
限りなく現実に近い世界に没入する感覚を得られるので、大人気となっています。
VRゴーグルにはパソコンと連動するもの、ゲーム機と連動するもの、スマホを利用するものなど色々な種類があります。それぞれに機能、性能、値段などが違っていますので自分の好みのものを選ぶようにしましょう。
スマホ対応VRゴーグルとは
VRゴーグルにはさまざまな種類のものがありますが、まずはスマホ対応のゴーグルから紹介していきます。
スマホはすでに多くの人が所持しているので、後は対応したVRゴーグルを購入して簡単な設定を行えば利用できるようになります。
まずアプリをインストールしておく
スマホを利用してVRを視聴するためには、まずは利用したいVRアプリをスマホにインストールしなければいけません。
VRを見るために必要となるアプリを事前にインストールした上で、すべてが最新版にアップロードされているかどうかを確認しておきましょう。
ゴーグルにスマホを装着する
VRアプリがすべてインストールができたら、スマホをVRゴーグルに装着していきます。たいていのゴーグルは前面のカバーが開いてスマホをそこに挟みこみます。スマホを所定の位置に設定できたらVR動画をスタートします。
スマホにヘッドホンやイヤホンを接続していきます。そしてカバーを閉めて、セットが完了したらゴーグルを付けていきます。
視界や音量の調節をする
ピントを調節したり、目幅調節することで視界全体を調節していきます。音量の調節機能がついていれば調整して、そのまま楽しんでいくだけです。
ただし、慣れていないうちはVRゴーグルは長時間使用していると酔ってしまう、気分が悪くなるということがあります。付けている間は平気でも、使用した後に気分が悪くなるということもありますので、利用時間と体調に注意しながら利用していきましょう。
VRゴーグルの種類とは
スマホ対応のVRゴーグルは「モバイル型」に分類されるのですが、VRは他にも「据え置き型」「スタンドアローン型」などの種類もあります。それぞれに特徴があって、適した使い方がありますので、自分が利用したい目的に応じて使い分けていくのが良いでしょう。
据え置き型
こちらはパソコンやゲーム機などに接続して使用するVRヘッドセットを「据え置き型」と呼んでいるものです。
代表的なものは、次の3つです。
Oculus Rift(オキュラス リフト)
出典:Oculusホームページ
2016年3月発売、米Oculus社(現在はFacebook Technologies LLC社に吸収合併)が開発したもので、VRの草分け的存在と言われています。2019年には改良版である「Oculus Rift S」が発売されています。
HTC VIVE(エイチティーシーヴァイヴ)
出典:HTC VIVE
2016年4月発売、台湾HTC社が開発したパソコン接続型VRヘッドセットです。とにかくクオリティが高く、豊富で高性能なVRのコンテンツを利用することが可能となっています。こちらも2019年に改良版である「VIVE Cosmos」という新機種が発売されています。
PlayStation VR(プレイステーション ヴイーアール/PS VR)
2016年10月発売、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが開発したもので、人気ゲーム機である「PlayStation 4」に接続して使用することができるVRヘッドセットです。次々とVRに対応したゲームコンテンツ、映像コンテンツが提供されており、人気の作品をVRを利用して楽しむことができます。
そしてプレイステーションVRに搭載されている機能である「シネマティックモード」を利用することでVR空間でVR未対応のゲームや映画、YouTubeなどの動画コンテンツも巨大なスクリーンで利用することができます。
そしてVRゴーグルには「Bluetooth」を使ってパソコンやスマホと接続することができるコントローラーが付属しているという製品もあります。
プレイステーションでは問題なく利用できるものですが、その他の機器を使ってゲームをする場合などの時はコントローラーは必須とも言えます。
高い性能がある製品が多くなっていますので、本格的にVRゴーグルを使っていきたいという人におすすめのタイプだと言えます。
OculusとHTC VIVEはノジマではお取り扱いはありませんが、PlayStation VRはノジマ店頭でもノジマオンラインでもお取り扱いしております。
モバイル型
専用のVRゴーグルにスマホをセットするタイプは「モバイル型」と言われています。パソコンやゲーム機に接続して利用するような据置型と比べるとやはり性能は劣ってしまうのですが、パソコンなどと配線で接続する必要がないために、扱いやすいというメリットがあります。
また、据置型は3~4万円ほどするような高額なものが多いのですが、モバイル型は数千円程度から購入できるように安価なものが多くなっています。ほとんどの機種でiOSとAndroid端末に対応しており、初心者がまず始めてみるVRゴーグルとしては十分な性能だと言えます。
初めてVRゴーグルを使用するという人はここから始めていくのが良いかもしれません。
スタンドアローン型
こちらはパソコン接続やスマホの装着などを必要としない、VRヘッドセット単体でVRを楽しむことができる独立型のゴーグルです。このタイプを「スタンドアローン型」と呼んでいます。
スタンドアローン型は据置型と同じようにセンサーが「前後」「左右」「回転」だけではなく利用者の動きを細かく感知する「6DoF(degree of freedomの略で、「自由度」の意味)」となっているために、モバイル型よりもさらに自由度と性能が高くなっています。
それでいて据置型ほど高額ではないため、使い勝手のバランスが良いタイプとなっています。ただし、接続して電源をとっていないためにバッテリーが最大3時間程度しかもたないため、長時間の連続使用には適していません。
「Oculus Quest」、「HTC Vive Focus」、「Mirage Solo」などが代表的な製品となっており、それぞれのヘッドセットによって対応しているプラットフォームが違っています。パソコンやゲーム機などを用意するのが嫌であったり、色々な配線を接続したりすることが面倒だという人には向いているタイプかもしれません。
これらのタイプは自分の目的に合ったものを選んで利用するようにしましょう。
VRゴーグルの選び方とは
色々な種類があるVRゴーグルですので、どれを選べばよいかわからないということもあるかもしれません。そこでここではVRゴーグルの選び方のポイントを紹介していきます。
対応するデバイスから選ぶ
VRゴーグルはスマホ、パソコン、ゲーム機などを使って利用することができます。これはそれぞれのデバイスに対応しているので、パソコンに接続して使用するタイプのVRゴーグルをスマホでは使用できないのです。
まず自分が購入しようとしているVRゴーグルが利用しようとしているパソコンやスマホに対応しているものかどうかを確認する必要があります。
また、同じスマホ対応型のゴーグルであっても、スマホによっては対応していない場合もあります。一般的なスマホよりも大きいスマホ、小さいスマホの場合はサイズが合わないということもありますし、機能として対応していない場合もあります。
購入する前に利用しようとしているデバイスと対応しているかどうかを確認して購入するようにしましょう。
着け心地、装着性などから選ぶ
VRゴーグルを装着して映画を見たり、ゲームをしたりする場合は長時間使用することになります。そのためゴーグルが当たる部分が痛くなったり、首や頭が痛くなってくることがあります。
そして外した後には、ゴーグルが当たっていた部分に強く跡が残ることがあるのです。
それらを防ぐためには顔と当たる部分にクッションがついているものや、適度に長さを調節して首や頭に疲れが残らないような装着性が求められます。首に負担をかけないようにするためには、VRゴーグル自体の本体重量も重要になってきます。
一般的には「700g」を超えてくると、頭や首への負担が大きくなるとされていますので、長時間利用する見込みがある人であればなおさら本体の重量も注意して選ぶようにしましょう。そして普段メガネをかけている人は、メガネをかけたままゴーグルをつけることができるかどうかの確認も必要となります。
実際につけることができる場合などはメガネをかけたまま装着して試してみましょう。
視野角と機能性から選ぶ
VRゴーグルを選ぶ際に重要になるものの一つに「視野角」というものがあります。視野角というのは首を動かすことなく、レンズを通して一度に見ることができる視界の広さを指しています。
単純に視野角が広いということは、それだけ見える範囲が広くなるので現実に近い状態で見れます。
あまりに広すぎると解像度が下がってしまいますが、狭すぎると双眼鏡で覗いているような感覚になります。
おすすめは「110~120°」程度になります。100°未満のものはかなり視野が狭くなりますのでおすすめしません。
そして「ピント調節機能」があります。こちらは近視の人にとっては非常に重要な機能となります。ピントを調節して見えやすいところに合わせることができる機能なのですが、VRゴーグルによってはこの機能がついているものと、ついていないものがあります。
快適にVRゴーグルを使用していくためにはぜひ欲しい機能だと言えます。
ヘッドホンが内蔵されているかどうかから選ぶ
VRゴーグルの中にはヘッドホンが内蔵されているタイプのものがあります。VRでより現実感をもって映像やゲームを楽しんでいくためには「映像」の他に「音」も重要となってきます。
VRゴーグルとは別にヘッドホンやイヤホンを接続するタイプのものもあるのですが、この場合は接続するものが増えてしまうことで面倒が増えてしまいます。また、性能の悪いイヤホンだとせっかくのVRの音が台無しになってしまいます。
その点、ヘッドホン内蔵型のものであれば、ロスなく利用できるだけでなく、配線が邪魔にならないというメリットもあります。音にこだわりたい人であれば、ヘッドホン内蔵型のVRゴーグルをおすすめします。
価格から選ぶ
高性能な機器でVRを利用していくためには、それだけ高額なVRゴーグルが必要となってきます。
相場としては、
タイプ | 価格の相場 |
---|---|
モバイル型 | 1,000~3,000円程度。 中には1万円ほどのものもある。 |
スタンドアローン型 | 2万円前後 |
据置型 | 3~4万円前後 |
ポジショントラッキング付VRゴーグル | 5~8万円前後 |
となっています。このようにかなり価格帯にも幅があります。基本的には高額なものになるほど性能が良くなるのですが、もちろん自分がどのタイプのものを必要としているかにもよります。
同じタイプのものであれば、価格が高い方が性能も高いことが多くなっています。
特にこだわりがない初心者の人であれば、とりあえずモバイル型のVRゴーグルからはじめるのが良いでしょう。価格ももっとも安く設定されており、初心者でも使いやすいシンプルな操作性となっています。
ここから本格的な映像やゲームに発展させていきたい場合は据置型やスタンドアローン型も考えていけば良いでしょう。
メーカーから選ぶ
家電やスマホなどでもそうですが、性能などで悩んだ場合は「メーカー」で選ぶという方法もあります。
自分が信頼しているメーカーのものだから安心して購入できるというものですが、実際にはVRメーカーは日本人が誰でも知っているというメーカーはあまりなく、海外のメーカーであったり、新興メーカーの場合も多くなっています。
海外のメーカーのものを選ぶ際には保障やサポートがどうなっているかを確認しておく必要があります。不安な場合は国内メーカーを選んだ方が良いのかもしれません。
用途から選ぶ
自分がVRゴーグルをどのように使う予定なのかによって選ぶという方法もあります。スマホ対応のゲームを行うのか、パソコン対応のコンテンツを行うのか、家族や友達と一緒に楽しむのか、自分一人で使用するのかといった具合です。
パソコンの本格的なコンテンツを利用するのであれば、据置型が必要になるかもしれませんし、家族で楽しむのであれば簡単に操作ができるスマホ対応のモバイル型が良いかもしれません。誰が使うか、どのように使うかといったところから選んでいく方法があるのです。
おすすめのVRゴーグルは
色々と説明をしてきましたが、それでも「どれが実際に良い製品なのかわからない」ということもあります。そこでここでは、口コミなどから評判の良いVRゴーグルを紹介したいと思います。
ELECOM エレコム VRゴーグル VRG-M01RBK
「ELECOM エレコム VRゴーグル VRG-M01RBK」です。こちらの仕様は以下のようになっています。
カラー | ブラック |
---|---|
サイズ | VRグラス:約W182.0*D130.0*H94.0mm(バンド部除く)、Bluetoothリモコン:約W30.9*D15.0*H11.0mm |
重量 | VRグラス:約275g、Bluetoothリモコン約20g(電池含まず) |
材質 | 本体:PC+ABS、光学レンズ:アクリル、ヘッドバンド:ポリエステル、フェイスパッド:合成皮革(ポリウレタン) |
対応OS | iOS12以降 |
対応機種 | 4.0~6.5インチスマートフォン ※Androidでは付属のBluetoothリモコンは使用できません |
対応サイズ | 約W59xD6xH115mm~約W89xD14xH165mm |
レンズ | 非球面光学レンズ |
へッドバンド | 3方向ゴムバンド式 |
目幅調整機能 | あり |
ピント調整機能 | あり |
スマホ取付方法 | 設置式 |
メガネ対応 | 幅約142mmのメガネまで対応 ※形状により使用出来ない場合あり |
ヘッドホン対応 | ○ |
コントローラ:ボタン数 | 5ボタン |
コントローラ:種類 | リモコン |
コントローラ:動作モート | 動画視聴用 |
通信方式 | Bluetooth(R) 無線方式 |
電波周波数 | 2.4GHz 帯 |
電波到達距離 | 最大約10m※エレコム社環境でのテスト値 |
適合規格 | Bluetooth(R) 4.0 Class2 |
電源 | 単4形 |
連続使用時間 | アルカリ乾電池使用時の目安:約450時間 |
付属品 | Bluetoothリモコン、動作確認用単4アルカリ乾電池 |
レンズクリーニングクロス、ユーザーズマニュアル |
この商品はVRグラスを装着したまま操作できるリモコンが付属しているスタンダードなタイプのVRゴーグルです。
使いやすいスタンダードタイプ
普段利用しているスマホに対応しているVRアプリをインストールして、このゴーグルにセットするだけで臨場感あふれる映像を上下左右360度全方向楽しむことができます。
これはVRコンテンツ再生中に周囲を見渡すと、頭の動きに合わせて視界が360度動き、まるで自分がコンテンツの中にいるような感覚を味わうことができるというものです。
DMM VR動画プレイヤーアプリ専用設計のBluetooth®リモコン付属
リモコンはiOS専用で、Androidでは使用できないのですが、このリモコンを使えばVRグラスを装着したまま、DMM VR動画プレイヤーでコンテンツの再生/一時停止、音量調節、10秒戻す/スキップをワイヤレスで操作可能となっています。
調整しやすい設計
ゴーグル本体の上部にあるダイヤルを操作することで、目幅やスマートフォンの機種に合わせて見やすい位置に調整ができる目幅調整機構を搭載しています、さらに目の周りを広めに余裕を持たせて設計されていますので、幅約142mmまでのメガネをつけたままで使用できるようになっています。
レンズは歪みが少なく視野角が広いVR専用設計の非球面光学レンズが使用されているので、非常に見やすいものとなっています。
使いやすい仕様
使用する際にはゴーグル本体にスマホを置いて蓋をするだけで使用できるようになる簡単設計となっています。また、アジャスター付きの調節可能なヘッドバンドを採用し、快適な装着感となっています。
ぴったりフィットする調節可能なヘッドバンドを採用し、ハンズフリーで使用できるようになっています。ゴーグルが顔に当たる部分には、柔らかく通気性に優れたパンチングソフトレザーを仕様のフェイスパッドを採用していますので長時間の使用にも耐えられるものとなっており、使用後も顔に跡が残らないようになっています。
レンズが汚れたままにならないように便利なクリーニングクロスが付いています。
以下製品の注意事項です。
※本製品のご使用には別売の4.0~6.5インチの対応スマートフォンが必要です。
※映像の見え方には個人差があります。左右の視力が異なる方や、至近距離の映像が見えづらい方は、3Dコンテンツを見ても立体的に見えなかったり、映像がぼやける場合があります。
※対象年齢は15才以上です。
※本製品を安全にご使用いただくために、ご使用の前に付属のユーザーズマニュアルをお読みください。
初心者向けのVRゴーグルの特徴と選び方のまとめ
近年どんどんとコンテンツが増加しているVRですが、それを利用するためのゴーグルには色々な種類、タイプがあります。対応している機種、価格、機能などにも色々とありますので、自分がVRを利用する目的であったり、価格帯などを参考にして選んでいくのが良いでしょう。
まったく初めてVRを利用するという人は、価格帯も低くて使いやすいスマホ対応のモバイル型のVRゴーグルが使いやすいと言えます。
- 対応デバイスで選ぶ
- 着け心地、装着性などから選ぶ
- 視野角と機能性で選ぶ
- 対応デバイスで選ぶ
- ヘッドホンが内蔵しているかで選ぶ
- 価格と用途で選ぶ
VRゴーグルやスマホのご相談は店舗でもご案内できます。お気軽にご来店ください。
※ノジマ店頭では店舗により在庫状況が異なるため、お取り寄せ対応になる場合がございます。
この記事は8月時点の情報を元に更新されています。
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