エアコンの電気代はいくら?暖房や冷房、除湿、つけっぱなしの場合、節約方法を解説
更新日時 : 2024-11-12 15:26
エアコンの電気代を減らしたいけど、いろんな情報が出回っていて、正しい節電方法や省エネエアコンの選び方が分からない……。
そんな悩みを持つ方は、意外と多いです。
そこで今回は、電気代はいくらかかるのかをはじめ、冷房と暖房・除湿における電気代の違いや、つけっぱなしの節電効果など、エアコンの電気代に関する疑問について、徹底してお答えいたします!
最新のエアコンと10年前のエアコンの電気代も比較しているので、エアコンの買い替えを検討している方も、ぜひ参考にしてください。
目次
動画でもご覧いただけます!
エアコンの電気代はいくら?
まずはエアコンの電気代を知るために、消費電力を計算してみましょう。
消費電力がわかれば、1時間・1ヶ月・1年間あたりの電気代も計算できるようになりますよ。
電気料金は電力会社や使用電気量によって変わりますが、今回は電気料金の目安単価とされている、31円/kWh(税込)で計算していきます。
参考
電気料金の目安単価(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会)
電気代の計算の前に知っておきたい消費電力と消費電力量の違い
電気代計算を始める前に、電気代を計算する際に必要な、「消費電力」と「消費電力量」について触れておきます。
消費電力
消費電力とは、電化製品を動かすのに必要な電気エネルギー量で、単位はW(ワット)です。
ちなみに、1000Wで1kWです。
消費電力は家電製品の説明書や、カタログなどに記載されています。
エアコンの場合、冷房と暖房で消費電力が異なります。
下のカッコの数字はなに?結構幅があるみたいだけど。
少ない方が最小、多い方が最大の消費電力です。エアコンは常に一定の力を出してるわけではないんです。
ここが、エアコンはつけっぱなしの方が安くなるのでは?と言われる理由なんです。
消費電力量
一方、消費電力量は、電化製品を1時間動かすのに必要な電気エネルギー量で、単位はkWh(キロワットアワー)です。
電力会社の電気料金は、1kWhあたりいくら、となっていることが多いです。
たとえば、消費電力が1kWのものを1時間動かしたら、1kWhということですね。
エアコンの消費電力から電気代を計算する方法
1時間・1ヶ月あたりの電気代は、以下のステップで計算できます。
- エアコンの消費電力を確認(説明書やカタログに記載)
- 消費電力に電力会社が定める1kWhあたりの電気料金をかける
- 1日当たりの電気代を求め、月にエアコンを稼働した日数をかける
1時間あたりのエアコン電気代
1時間当たりの電気代は、以下の式で求められます。
1時間あたりの電気代=消費電力(kW)×1kWhあたりの電気料金
たとえば、エアコンの消費電力が800Wだった場合。
まず、電気料金が計算しやすいように、800Wの単位をkWに換算します。
1000Wが1kWなので、800Wなら0.8kWですね。すると、1時間あたりの電気代の計算式は下記の通りです。
1時間あたりの電気代=0.8kW×31円/kWh(税込)=24.8円/h(税込)
1日の電気代は、これに1日に使用した時間をかければ、分かりそうね。
1ヶ月あたりのエアコン電気代
次に、1ヶ月の電気代は1時間あたりの電気代を使って、以下のように計算します。
1ヶ月あたりの電気代=1時間あたりの電気代×1日の使用時間×1ヶ月の使用日数
たとえばエアコンを1日5時間、1ヶ月に20日利用した場合だと、1ヶ月に発生する電気代は下記の通り計算できます。
1ヶ月あたりの電気代=21.6円/h(税込)×5h/日×20日/月=2,160円/月(税込)
当然、エアコンの稼働台数が多ければ、電気代も比例します。
1ヶ月あたりの電気代を視覚的に表すと、稼働時間や日数を調整するなど、費用の減らし方が見えてきます。
電気代節約の第一歩として、1ヶ月あたりの電気代の計算から始めてみてください。
エアコンの期間消費電力量から電気代を計算する方法
エアコンの電気代を求めるための指標として、期間消費電力量があります。
期間消費電力量とは、エアコンを1年間冷暖房で使用したときにかかる電力量の目安値です。
この数値が少ないほうが、省エネに優れています。
期間消費電力量は説明書やカタログ、メーカーのホームページにも記載があります。
1年間のエアコン電気代
1年間の電気代は、期間消費電力量から下記の計算で算出できます。
1年間の電気代=期間消費電力量×1kWhあたりの電気料金
たとえば、期間消費電力量が800kWhの場合、1年間の電気代は、下記の計算式で分かります。
1年間の電気代=800kWh×31円/kWh(税込)=24,800円(税込)
ちなみに、期間消費電力量は2013年発行の日本産業規格JIS C 9612により算出され、以下の条件で運転した際の試算値です。
外気温度 | 東京をモデルとしています |
---|---|
設定温度 | 冷房時27℃/暖房時20℃ |
期間 | 冷房期間5月23日~10月4日/暖房期間11月8日~4月16日 |
時間 | 6:00~24:00の18時間 |
住宅 | JIS C 9612 による平均的な木造住宅(南向) |
部屋の広さ | 機種に見合った広さの部屋 |
これと全く同じ状況、ということは少ないと思います。期間消費電力量は、あくまでも目安として把握する程度にとどめましょう。
一人暮らしの電気代っていくら?
一人暮らしだと、電気代を見ても使いすぎているのか、妥当なのか、目安がないと判断しにくいですよね。
そこで、2019年の一人暮らし世帯の、1ヶ月の電気代の平均をまとめてみました。
期間 | 1〜3月 | 4〜6月 | 7〜9月 | 10〜12月 |
---|---|---|---|---|
電気代(〜34歳) | 3,395円 | 2,341円 | 2,452円 | 2,704円 |
電気代(35〜59歳) | 6,505円 | 4,984円 | 4,853円 | 5,857円 |
電気代(60歳〜) | 8,688円 | 6,244円 | 6,077円 | 5,723円 |
参考:総務省統計局(家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表)
電気代の平均を見ると、暑い時期よりも寒い時期の方が、電気代が多い傾向にあるのね。
もしかしたら、後で説明する「冷房と暖房の電気代の違い」が関係しているのかもしれません。
また同じ一人暮らしの電気代でも、年代によって大きく差があるようです。
これは、若い世代の家電製品が比較的新しいことが、要因の1つかもしれません。
エアコンの電気代を最新と10年前で比較
エアコンの電気代は、最新型エアコンの方が安くなるといわれていますが、実際のところどうなんでしょうか。
期間消費電力量で比べると、2009年製の期間消費電力量は849kWhで、2019年製の期間消費電力量は801kWhです。
データは、省エネルギー型の代表機種の単純平均値に基づいた結果です。
では、それぞれの期間消費電力量をもとに、1年間にかかる電気代を計算してみましょう。電力会社の電気料金は、変わらず1kWhあたり31円(税込)とします。
2009年製エアコンの電気代 | 849kWh×31円/kWh=26,319円 |
---|---|
2019年製エアコンの電気代 | 801kWh×31円/kWh=24,831円 |
※表内の表示価格は税込
最新エアコンのほうが、約1,300円も年間にかかる電気代が安いのね!
もちろんこれは平均値を計算したものなので、参考としてみてください。
参考
10年前のエアコンとの消費電力量の比較(一般社団法人 日本冷凍空調工業会)
この数値はあくまで平均です。
省エネ性能は高機能モデルになるにつれて、上がる傾向があります。
5メーカーの2021年製と2011年製の高機能モデル(14畳用)で、1年間の電気代の平均を計算したところ……
- 2011年製:約35,000円
- 2021年製:約28,000円
なんと年間7,000円も差が出ました!
また、エアコンの寿命は約10年と言われています。
10年近くエアコンをお使いなら、一度最新のエアコンを見ておくのもいいかもしれません。
オススメのエアコンや、エアコンの選び方をまとめているので、よければ参考にしてみてください。
電気代は調整温度差や電力会社の契約によって変動
ここまで、エアコンの電気代を計算する方法をお伝えしましたが、厳密には1時間あたりの消費電力は一定にはならないことに注意してください。
なぜなら、室内の温度と設定温度の差や部屋の大きさ、天井の高さ、お住まいの地域など、さまざまな要因で、必要になる消費電力が変わるからです。
また、今回は電気料金を1kWhあたり31円(税込)としていますが、これは会社ごとに異なり、一定ではありません。
たとえば、TEPCO東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」プランでは、電力量の料金は下記のように定められています。
電力消費量(kWh) | 1kWhあたりの料金(税込) |
---|---|
120kWhまで | 29.80円 |
120kWhを超えて300kWhまで | 36.40円 |
300kWh以上 | 40.49円 |
電力を消費するほど1kWhあたりの電気料金は段階的に高くなり、一概にいくらとは言えません。
電気代の計算結果をうのみにはせず、あくまで目安として確認しておくといいでしょう。
参考
従量電灯Bの料金について(TEPCO東京電力エナジーパートナー)
エアコン(クーラー)の電気代は暖房と除湿と違う?
エアコンは冷房だけでなく、暖房や除湿も使いますよね。
運転モードによっても、電気代は変わるのかな?
冷房と暖房、除湿の電気代を比べてみましょう。
比較1.冷房と暖房の電気代
夏と冬の電気代を思い浮かべてみると、冬の電気代のほうが高いのではないでしょうか。
実際エアコンは、冷房より暖房のほうが電気代がかかります。
その理由は、室内温度にあります。
一般的にエアコンは、室内温度を設定温度に近づけようとして、電気を消費する仕組みです。
環境省はエアコンの室内温度について、夏は28度、冬は20度を推奨しています。
たとえば、2019年8月の東京の平均最高気温は、約33度でした。
冷房の温度を28度に設定すると、エアコンは温度を5度下げることになります。
一方、2019年12月の東京の平均最低気温は、約5度でした。暖房の温度を20度に設定すると、エアコンは温度を15度上げることになります。
冬場は地域や時期によっては、温度が氷点下になることも少なくありません。
冬は夏以上に温度を変化させないといけないことが多いため、電気を消費しやすくなり、電気代も高くなりやすいのです。
冬のエアコン電気代と最適な室内温度については、下記ページでご紹介しています。
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比較2.冷房と除湿の電気代
除湿には弱冷房除湿と再熱除湿があります。
先に言ってしまうと電気代は、弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に高くなります。
再熱除湿?同じ除湿でなんで電気代が変わるの?
再熱除湿の仕組みが分かれば、理由が見えてきますよ。
除湿は湿度を下げるだけなのに、なんだか寒くなってきた……なんて経験はありませんか?
これは除湿するために空気を冷やしているからで、そのため通常の除湿は弱冷房除湿と呼ばれています。
対して再熱除湿とは、部屋の温度を低下させずに湿度だけを下げる運転方式です。
温度を下げないように、冷やした空気を再び温めてから部屋に送風します。
梅雨の季節は肌寒さを感じることもあるので、体が冷えやすい方には再熱除湿がおすすめです。
除湿と冷房、再熱除湿の違いや仕組みは、アニメーションでわかりやすく紹介しています。
しかし当然、温度を上げるのに電気を消費するため、電気代が余計にかかってしまいます。
電気代を節約したいのであれば、湿度の高いときは再熱除湿よりも弱冷房除湿のほうが節電につながります。
ただ、弱冷房除湿と再熱除湿を切り替えられるのは一部のエアコンのみで、ほとんどは弱冷房除湿か再熱除湿、どちらかしか使えません。
新しくエアコンを購入される際は、除湿機能も注目してみてください。
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エアコン選びにお困りなら、ノジマ店頭スタッフがお客様にぴったりの製品をご提案いたします!
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エアコンのつけっぱなしは電気代の節約につながる?
エアコンの電気代を節約するなら、エアコンはつけっぱなしにした方がいいと、聞いたことはありませんか?
実際のところはどうなんでしょうか。
また、つけっぱなしには電気代以外にもメリットデメリットがあるので、総合的に判断したほうが、賢い選択になりますね。
エアコンをつけっぱなしにすると電気代が安くなる理由
さっそくですが、電気代の面で言うと、どちらの方がお得なんでしょうか。
実は、エアコンをつけっぱなしにすると、電気代が安くなるケースがあるのです。
エアコンは室内温度と設定温度が離れていると、早く設定温度に近づけるため、大きな力を使います。
設定温度になれば、あとはその温度を維持するだけでいいので、小さな力で済みます。
画像引用元:ダイキン
当然、大きな力を使う方が電力を消費するため、電気代がかかります。
入り切りしていると、そのたびに大きな力で一気に温度を変化させないといけません。
つけっぱなしにしていると、小さな力だけで済むので、電気代が少なく済むということですね。
快適な温度になったからって、こまめに電源を切っていたら、逆に電気代がかかるのね。
最初にご紹介したこの表、カッコで書かれた消費電力には大きな差がありますよね。
多い方は、最大の力で運転している時、少ない方は、力を使う必要がない時の消費電力です。
もちろん暑くなった部屋を冷やす際は最大消費電力に近く、涼しい部屋を維持する際は最小消費電力に近くなります。
これを1時間あたりの電気代の計算式に当てはめると……
1時間あたりの最大電気代=1.15kW×31円/kWh(税込)=35.65円/h(税込)
1時間あたりの最小電気代=0.115kW×31円/kWh(税込)=3.565円/h(税込)
じゅ、10倍も違うの!?
必ず最大、最小のワット数になるとは限りませんが、同じ1時間でここまで電気代に差が出るんですね。
エアコンをつけっぱなしにするメリット
エアコンをつけっぱなしにするメリットやデメリットも、見ていきましょう。
エアコンをつけっぱなしにするメリット1.不快な思いを軽減しやすい
エアコンをつけっぱなしにする一番のメリットは、不快感を軽減できることではないでしょうか。
たとえば、真夏の暑い日に外出先から帰ってきたとき、クーラーを起動させてもすぐには冷えず、冷えるまでは不快な状態を我慢しないといけません。
エアコンをつけっぱなしにしておけば、短時間といえども不快な思いをしなくて済みます。
エアコンをつけっぱなしにするメリット2.消し忘れによるストレスから解放される
エアコンの電気代を節約したいと思うほど、エアコンの稼働時間には敏感になってしまいがちです。
しかし、忙しい毎日の中ではエアコンを消し忘れてしまうこともあると思います。
その点、エアコンをつけっぱなしにしておけば、そもそも消すという概念がなくなります。
消し忘れによってストレスを感じることもなくなるでしょう。
エアコンをつけっぱなしにするメリット3.睡眠の質を低下させずに済む
エアコンにはタイマー機能が備わっており、就寝中でも停止できます。
しかし、停止すると室温が元に戻り、暑さや寒さによって目が覚めてしまうケースもありがちです。
エアコンをつけっぱなしにしておけば、温度変化によって目を覚ますことはなくなるため、睡眠の質を低下させずに済みます。
エアコンをつけっぱなしにするデメリット
メリットに続いて、エアコンをつけっぱなしにするデメリットも見ていきましょう。
エアコンをつけっぱなしにするデメリット1.体調不良になりやすい
エアコンをつけっぱなしにすると、体調不良に陥ることがあります。
たとえば、エアコンの冷房をかけて就寝すると、朝目覚めたときに倦怠感が……なんてことはありませんか?
睡眠中は深部の体温を放熱しやすく、必要以上に体温が低下するため、倦怠感が生じてしまうと考えられています。
また空気が乾燥するので、肌の乾燥やのどの痛みなども感じてしまうかもしれません。
エアコンをつけっぱなしにするデメリット2.火災トラブル
外出の際、エアコンをつけっぱなしにして、万が一火災が発生したら対処できません。
火災が発生する原因として、コンセントとプラグの間にほこりがたまってしまうことが挙げられます。定期的にコンセントから電源プラグを抜き、ほこりを除去することが大切です。
エアコンをつけっぱなしにするデメリット3.エアコンに負荷が生じる
エアコンをつけっぱなしにすると、モーターやコンプレッサーも稼働し続けることになります。
もし、フィルターにホコリが詰まった状態でつけっぱなしにすると、モーターやコンプレッサーに生じる負担が大きくなります。
そのため、仮につけっぱなし運転をするときは適宜エアコンを休ませて、自動お掃除機能や内部クリーンでメンテナンスをすることも大切です。
いずれにせよ、エアコンをできるだけ長く使いたい方は、つけっぱなしにするかどうか、慎重に検討したほうがよいでしょう。
つけっぱなしにするかはケースバイケースで考える
つけっぱなしにしたほうが、電気代が安いことがあることが分かりました。
しかし、必ずしもエアコンを常につけっぱなしにしたほうが良いわけではありません。
部屋を離れる時間の長さを考えずにつけっぱなしにすると、かえって電気代が高くなってしまいます。
つけっぱなしにしなくてもいいケース
普段からエアコンをほとんど使わないのであれば、1ヶ月あたりの電気代は高くならず、節約のためにあえて24時間つけっぱなしにする必要はありません。
また外気温と室内の温度にあまり差がなければ、エアコンを再起動してもすぐに設定温度に近づけられるので、つけっぱなしにしなくてもいいでしょう。
つけっぱなしのほうがいいケース
対してエアコンをつけっぱなしにしたほうがよいケースは、子どもの送り迎えやちょっとした買い物、ごみ捨てなどで、短い時間だけ部屋を離れる場合です。
状況によって異なりますが、一般的に30分以内の外出であれば、エアコンをつけっぱなしにした方が、電気代は抑えられるようです。
また外気温と設定温度の差が大きいケースも、つけっぱなしにしたほうがよいでしょう。
エアコンをつけっぱなしにしたほうがよいケースの例を下記にまとめます。
- 真夏や真冬(外気温との差が大きい)
- 洗濯物や買い物、ごみ捨てなどの短時間の家事
- 家にいる時間が長い
エアコンをつけっぱなしにするかどうかは、つけっぱなしのメリットとデメリットを踏まえつつ、ケースバイケースで考えましょう。
ダイキンによる実験
とはいえ、具体的にどれくらいの時間だったらつけっぱなしの方がお得なのか?は、気になるところですよね。
それについて、空調メーカーのダイキンが電気代比較実験をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
エアコンの電気代を節約するコツ
最後に、エアコンの電気代を節約するコツをまとめます。取り入れやすい方法から、実践してみてください。
エアコンの電気代を節約するコツ1.扇風機を併用
クーラーの冷たい空気は部屋の下、暖房の暖かい空気は部屋の上の方にたまっていきます。
そのためクーラーを起動している時は、足元が冷たく上半身が暑く感じてしまいます。
また、エアコンは部屋の上のほうに取り付けられていることが多いので、部屋の温度はまだ暑いと判断し、大きい力で冷やそうとするのです。
そこで、電気代を節約できるように扇風機やサーキュレーターを併用するようにしましょう。
扇風機やサーキュレーターで足元の空気を天井に循環させれば、比較的早く涼しく感じることでしょう。
しかし、扇風機やサーキュレーターは置き場所や向きを間違えると、あまり効果を発揮してくれません。
サーキュレーターの正しい置き場所を動画にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
また、夏の暑い日に家に帰ると、熱気がこもっていて外よりも暑く感じますよね。
その熱気をエアコンで下げようとすると、大きな力が必要なので、消費電力も上がってしまいます。
帰ったらまず冷房!ではなく、まず扇風機やエアコンの送風機能で熱気を外に逃がすことでも、節電につながります。
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エアコンの電気代を節約するコツ2.自動運転モードを利用する
エアコンの電気代を節約しようと、微風や弱運転に設定してしまいがちです。しかし、それだと室内の温度が設定温度に到達するまで時間がかかり、かえって費用が高くなることがあります。
そこでおすすめなのが、自動運転モードです。部屋が冷えるまで強風で運転し、効率的なタイミングで微風運転に切り替えてくれます。
節約したい場合はむやみに設定をいじるのではなく、自動運転で起動するようにしましょう。
エアコンの電気代を節約するコツ3.室内機のフィルターを定期的に清掃する
エアコンのフィルターにゴミやホコリがたまってしまうと、運転効率の低下し、余計な電気を必要とします。当然、消費する電気が増えれば電気代もかさむことに。
エアコンを製造するメーカーは省エネのために、エアコンのフィルターを2週間に一度掃除することを推奨しています。
結果として、約5~10%の省エネ効果が期待できるとのことです。
ただ節電のためといえども、2週に1度も掃除する時間なんて取れない、という方も多いはず。
そこで最近では、自動でゴミやホコリを回収してくれるエアコンも登場しています。掃除する頻度を減らしたい方は、検討してみてはいかがでしょうか。
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エアコンの電気代を節約するコツ4.窓に断熱シートを貼る
エアコンで快適な温度にしても、窓の断熱性が悪いと外の温度の影響を強く受け、部屋の温度が外の温度に近づいてしまいます。
それを防ぐためには、窓の断熱性を高めることが重要です。そこでおすすめなのが、断熱シートを窓に貼ることです。
ホームセンターで気軽に購入できるので、節電対策としては簡単に取り組めます。
ただし、断熱シートを選ぶときにも注意が必要です。
断熱力を高めたいと思って分厚いシートを選択すると、厚みがある分窓から入る光の量が減り、部屋が暗くなってしまいます。
貼りつけた後に後悔しないよう、保温性と室内の明るさについて検討してから、断熱シートを購入するようにしましょう。
エアコンの電気代を節約するコツ5.省エネに関する指標を知る
エアコンの電気代を節約するには、エアコンの使い方を知るだけでは限界があります。
残念ながらエアコン自体の性能が悪いと、いくら頑張っても節約にはつながりにくいです。
そこで、省エネ性能に優れたエアコンを選択できるように、指標を知っておく必要があります。
たとえば、省エネ基準達成率です。
省エネ基準達成率の値が高いほど、省エネ性能が高いということです。当然、年間の電気料金も安くなります。
また通年エネルギー消費効率(APF)の値も、電気代を節約するうえで見過ごせない指標です。
通年エネルギー消費効率とは、一定の条件下でエアコンを稼働させたときの消費電力1kWあたりの冷房・暖房の能力をさします。
1年間に必要な冷暖房能力の総和を期間消費電力量で割って算出できます。通年エネルギー消費効率の値が大きいほど、省エネ性能も高くなります。
エアコンの購入の際は、省エネ基準達成率や通年エネルギー消費効率にも、注目してみてください。
エアコンの電気代を節約するコツ6.部屋の広さに合ったエアコンを購入する
省エネ性能のよいエアコンを購入しても、エアコンの能力以上に部屋が広いと、電気代がかかってしまいます。
たとえば8畳や10畳の部屋に、それよりも小さい6畳用のエアコンを取り付けた場合です。
冷やす部屋は8畳なのにエアコンが6畳用の力しかなければ、当然エアコンの力が足りず、なかなか設定温度にはなりません。
エアコンは設定温度に達するまで、大きな力で運転し続けることになるので、その分消費電力が上昇して電気代が高くなってしまうのです。
また、過剰運転によって機器の寿命が短くなってしまう可能性もあります。
対応畳数が少ないエアコンのほうが本体価格は安価ではありますが、エアコンの修理や買い替えをするサイクルも短くなり、結果的に機器代の負担が大きくなってしまいます。
本体価格が少し高くても、部屋の広さにあったエアコンを購入することが大切です。
6畳の部屋には6畳用のエアコン、8畳の部屋には8畳用のエアコンを設置するようにしてください。
そのほうが結果的に、節約につながります。
カタログには8~10畳用って書いてあるけど、8~10畳ならどんな部屋でも快適なの?
木造なら8畳、鉄筋なら10畳のお部屋に適しているということです。
ただ畳数は合っていても、天井が高かったり、日当たりがよく温度が上がりやすかったりする場合は、少し大きめのエアコンのほうが適しているかもしれません。
エアコンの電気代を節約するコツ7.防寒対策をして暖房の設定温度を見直す
冷房よりも暖房のほうが、電気代が増えやすいことをお伝えしました。
そのため、暖房を使うときは特に、設定温度を上げすぎないように注意が必要です。
ただ、寒い季節だとどうしても設定温度を上げたくなってしまいますよね。
極端な設定温度を避けるために、暖房とは別に防寒対策を取り入れてみてはいかがでしょう。
暖房の設定温度を最適化できるよう、自宅で気軽にできる防寒対策をいくつかご紹介します。
衣類製品を装着する
暖房の設定温度を上げたくなったときは、保温性のある衣類の装着を検討してみましょう。
部屋にいるときに保温性のある衣類を装着するだけで、設定温度を上げなくても快適に過ごせる可能性があります。
たとえば、デスクワークの際にひざかけをひざのうえにかけたり、手袋をしたり、厚めの靴下をはいたりするのがよい例でしょう。
手袋をするとパソコンのキーボードが押しづらいという方もいるかもしれません。
その場合は、不要な手袋の指先部分をハサミで切ると、タイピングに支障をきたさなくなるので、試してみてください。
体の中で特に冷えやすい首や手首、足首などを保温すると、血流がよくなって全身が温まりやすくなるといわれています。
各部位を温められる衣類がないか各家庭で検討してみましょう。
中には服の重ね着やガウンの装着で寒さをしのぐ方もいます。過ごしづらくないようであれば、思い切って厚着をしてみるとよいでしょう。
食べ物や飲み物で体を温める
暖房をつけても寒いようであれば、食べ物で体を温める方法があります。
たとえば、味噌や納豆、チーズなどの発酵食品は、身体を温める作用があるとのことです。献立に取り入れてみるとよいかもしれません。
家族で気軽に身体を温められる食事として鍋もおすすめです。
家にある残り物を使えるので、食費の節約にもつながります。
また、鍋をするときは家族が一つの部屋に集まるため、複数台で暖房を使わなくて済むのも経済的です。
飲み物としては生姜湯がおすすめできます。
コーヒーで温まりたいという方もいるかもしれませんが、覚醒作用があるカフェインを含んでいるため、就寝前は避けたほうがよいでしょう。
設定温度だけでなく湿度にも気を配る
暖房をつけるときに設定温度に気をつける方は多いですが、寒さを和らげるには湿度の管理も重要です。
体感温度は湿度によっても変わることが知られており、一般的に室温が10度より高い場合は、湿度が低いほど寒く感じるといいます。
北海道のような寒冷地以外では、室内が10度以下になることは少ないので、設定温度を上げすぎないようにするには、湿度を40%~60%に保っておくのが望ましいです。
加湿器と湿度計を用意すれば室内の湿度を管理できます。湿度を管理すれば、風邪やインフルエンザといった感染症のリスクを減らすことも可能です。
健康的に暖房の電気代を節約したいのであれば、設定温度だけでなく湿度にも気を配るようにしましょう。
エアコンの電気代を節約するコツ8.室外機の周りに物を置かない
エアコンを運転しているときに室内の熱を外に逃がしたり、暖かい空気を室内に取り込んだりする役割を持つのが室外機です。
室外機には吹出口や吸込口が備わっていて、そこをふさぐように物を置いたり、壁に密着させたりすると冷暖房効率が悪くなり、消費電力が大きくなります。
消費電力を抑えてエアコンの電気代を節約するためには、熱がこもらないように室内機を適切な環境に設置することが大切です。
室外機には製品ごとに放熱スペースが決まっているので、最低限必要なスペースを確保し、風通しのいい場所に設置しましょう。
エアコンの電気代を節約するコツ9.室外機に直射日光が当たらないようにする
エアコンの室外機は、直射日光に当たると本体の熱が上昇し、放熱効率が悪くなります。
特に気温の高い夏場は、室外機周辺の温度が上がりやすいので、日除け対策が有効です。
室外機に直射日光が当たらなくなると放熱効率が低下しにくくなるため、経済的にエアコンを利用できるでしょう。
日差しを遮る設置場所がない場合は、室外機の上部に日除け用の覆いなどを取り付けるだけでも効果が期待できます。
猛暑日など気温が高い日は、室外機の周辺に打ち水をするのも効果的です。
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エアコンの電気代を節約するのに役立つ省エネ機能
エアコンの電気代を節約するコツをまとめてお伝えしました。電気代を節約する方針がイメージできたのではないでしょうか。
電気代を節約するためにほかにも意識したいポイントとしてエアコンの省エネ機能があげられます。
最近はさまざま工夫された省エネ機能が登場し、より電気代を節約しやすくなっています。ここではエアコンの電気代を節約するのに役立つ省エネ機能についてご紹介します。
音声お知らせ機能
エアコンによっては節電に関する音声お知らせ機能を搭載している場合があります。
たとえば、部屋の状況に応じてかしこく節電するためのアドバイスを音声で通知してくれるエアコンです。節電のアドバイスに従えば無駄な運転を減らせるでしょう。
また、今日の電気代を音声で通知してくれるエアコンもあります。毎日電気代を確認して節約すれば、請求金額の高さに驚く機会も減るはずです。
節電を意識しているのにエアコンの電気代が高くなってしまう方は、音声お知らせ機能を搭載した製品を導入してみましょう。
AI自動制御機能
AI自動制御機能を搭載したエアコンだと、ライフスタイルや状況に応じてより省エネ効果の高い運転を実現できます。
たとえば、起床時間にあわせてゆっくり立ち上げしたり、外出時間が近づいたときに自動で温度をゆるめたり、気象情報をもとに先回りして温度を制御したりできます。
睡眠中の気温や湿度の気象情報をもとに自動で温度を調整してもらうことも可能です。省エネできるだけでなく睡眠環境も快適になるでしょう。
省エネ運転の精度を高めたい方は、AI自動制御機能に注目してみてください。
エアコンの電気代に関するQ&A
ここまでエアコンの電気代について相場やつけっぱなしのメリット・デメリット、節約のコツなどについて解説しました。
ただ、エアコンの電気代についてまだまだ気になる疑問が残っている方もいるでしょう。
引き続き、エアコンの電気代に関する疑問についてQ&A形式でお答えしていきます!
Q1.フィルター掃除をするとどれくらいの電気代を節約できる?
A1.大手家電メーカーによると年間で約1万円以上の電気代を節約できるとのことです。
エアコンが汚れると、能力の低下や電力消費の増加が発生します。
パナソニックによると、エアコンのフィルターを1年間掃除しないと、フィルターの目詰まりによって年間で約25%の電気料金が無駄になるとのことです。
反対にフィルターを掃除すれば年間で約1万円以上の電気代を節約できる可能性があるとしています。
したがって、エアコンの電気料金を少しでも節約したいのであれば、フィルター掃除をサボらないことが重要だといえるでしょう。
Q2.設定温度を環境省の基準にあわせれば電気代を節約できる?
A2.必ずしも節電できるとは限りません。
環境省は、設定温度ではなく室温の目安を提示しています。たとえば、設定温度を28℃にしたからといって、室温が必ず28℃になるとは限りません。
家の構造や日当たり、エアコンのお手入れ状況などによっては、設定した数値にならない可能性があるからです。
したがって、節電をするにあたって環境省の推奨する室温を目安としたいのであれば、室温を測定する手段が不可欠になります。
温度計や温湿度計、エアコンのリモコン、スマホアプリで室温を確認するなどして、快適な空気環境と節電を両立できる設定温度を見つけましょう。
エアコンの電気代を節約すれば暮らしが楽になる
以上、エアコンの電気代に関して主婦や一人暮らしの方などが気になる事柄を、ピックアップして解説しました。
電気代の計算方法や、最新機種のほうが節約しやすいことを知っておけば、電気代の高いエアコンを購入しなくて済みます。
ただ、電気代の計算に苦手意識を持っている方もいるかもしれません。そういった方には、スマホと連動させて、電気量や電気代が確認できるエアコンも登場しています。
経済産業省資源エネルギー庁によると、夏の家庭における電気代の約6割はエアコンが占めています。
エアコンの電気代を節約すれば家計の負担が減り、今以上に暮らしやすくなることでしょう。
本記事で紹介した節約のコツをぜひ実践してみてください。
参考
省エネって何?(経済産業省資源エネルギー庁)
もちろんノジマでは、多数のエアコンを取り揃えています。
ノジマ店頭では電気代のお悩みから省エネエアコンのご紹介まで、さらに詳しいご案内が可能です!
エアコンのご相談はぜひ、ノジマにお任せください!
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