オリンピックまであと1年を切った!「8K放送」の魅力とは?
更新日時 : 2021-08-15 13:03
日本ではようやく「4K(ヨンケー)」が市民権を得始めた衛星放送の超高画質映像規格ですが、海外ではすでに「4K」を超える高画質放送「8K(ハチケー)」に注目が集まっています。2020年に東京で開催されるオリンピックでは、8K放送による超高画質中継が目玉となるなど、今後はさらに注目されそう。いったいどのような規格なのでしょうか。
「8K」放送は現行ハイビジョン比16倍もの超高画質
2019年9月にドイツで開催された「IFA 2019」(世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー)も、話題の中心は「8K」製品でした。
サムスンは一般家庭でも手が届く業界最小の8Kテレビ(55型)を発表、逆にシャープは世界最大の120型8Kテレビ、LGは世界初の8K有機ELテレビ(88型)と、各社とも“業界初”“世界初”の開発競争を続けています。
そこまで世界が注目する「4K」「8K」放送の超高画質さには、わかりやすい基準として「画素数」が用いられます。「画素数」はデジタルカメラでも性能の基準となるため、皆さんも聞き覚えがある用語なのでは?
ちなみに、現行のハイビジョンは約200万画素(解像度:1920×1080)。それだけでもかなりの高画質ですが、「4K」だと4倍の800万画素(3840×2160)、「8K」ではなんと16倍の3300万画素(7680×4320)というから驚きです。
3300万画素!? 7680×4320の解像度!?
ちょっと想像がつかない数値ではあります。単純に考えても、現行ハイビジョンより16倍も高画質な「8K」とはいったい……。
「8K」放送の音声は臨場感あふれる22.2マルチチャンネル音響
さらに色の濃淡を表す階調表現が現在の1600万階調から10億階調へ、画像の高速表示は秒間30コマから最大120コマへと上昇し、スポーツ中継ではこの超高速表示がモノをいうはずです。
※画像はイメージです
ほかにも広色域化(色の表現)、輝度(表現可能な明るさ)の範囲が大幅に拡大。後者はHDR(ハイダイナミックレンジ)とも呼ばれる技術で、従来は表現が難しかった日陰と日向の明暗差、ガラスや金属に反射した光などを、より忠実に再現できます。
※画像はイメージです
こうした階調・色調・彩度は感覚的なものですが、一度でも本放送を目にすれば、“異次元”の映像美にため息が出てしまうかもしれません。もはや、肉眼で見るよりきれいで恐ろしくなるかも!?
ちなみに、画質だけでなく音声も「4K」「8K」放送ならではの高スペック。「8K」放送では、「4K」の5.1チャンネルサラウンドをはるかに上回る22.2マルチチャンネル音響を実現。臨場感あふれる音声に包まれながら、超高画質を楽しめます。
「8K」放送の受信・視聴には専用機器と工事が必要
このように素晴らしい技術を凝縮した「8K」放送ですが、実際の視聴には何が必要なのでしょう。
まず必須となるのが、「8K」対応テレビ+「8K」対応チューナー。さらには、パラボラアンテナも4K・8K放送対応アンテナが必要です。
現行ハイビジョン放送を受信していれば対応テレビやチューナーの導入で視聴可能な「4K」と違い、「8K」ではアンテナ交換・工事を伴う点にご注意を。アンテナから屋内までの配線や各種機器も、古いものは交換しなければならない可能性があります。
工事内容は住宅の規模や築年数によっても異なるため、お近くのノジマなどに相談してみましょう。新築やリフォームのタイミングに合わせるなど、計画的な導入を。
なお、すでに「4K」対応アンテナを設置されている場合は、そのまま「8K」放送でも使用可能。ケーブルテレビでBS放送を視聴されている場合は、伝送方式によって対応が異なります。
詳しくは契約中のケーブルテレビ局にお問い合わせを。
NHK BS8Kでは「8K」コンテンツを2018年から放送中
毎日午前10時~夜22時10分まで「8K」放送を行うNHK BS8Kでは、スポーツ中継やパブリックビューイング、ドキュメンタリーや紀行番組の特別セレクションなどをオンエアしています。
大相撲中継や乃木坂46ライブなど「8K」超高画質を堪能できるコンテンツも豊富なので、興味がある方は一度、実際の映像を視聴されてみてはいかがでしょう。
全国各地のNHK放送局には、85インチ大型テレビなど公開受信設備が設置され、誰でも自由に視聴することができます。詳しい場所や公開時間、閉館日などは、NHK BS4K8Kの公式サイトでご確認を。
NHK以外の各局や「ひかりTV」での「8K」放送開始日は未定ですが(2019年10月現在)、東京オリンピック開幕に向け、その動向からは目が離せません。続報に期待しましょう!
※記事内容は2019年10月現在の情報を基に作成。
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