エプソンの「EW-M754T」を実機レビュー!エコタンク搭載モデル最新プリンターと徹底比較
更新日時 : 2023-12-21 11:28
エプソンは日本を代表するプリンターのメーカーです。
そのエプソンの主力のインクジェットプリンターが今回紹介するEW-M754Tです。
EW-M754Tは「エコタンク搭載モデル」というインクを大容量の内蔵インクタンクに詰め替える方式のプリンターです。
EW-M754Tは2021年に発売されたモデルです。今でも人気商品として販売されていますが、どのような魅力があるのでしょうか。
そこで今回は、実際にEW-M754Tや2023年11月に発売されたばかりのEP-M476Tの使い心地と性能をご紹介します。
また、エコタンク搭載モデルとカートリッジモデルの機種を比較して、どのくらいお得なのかも比較していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
EW-M754Tを紹介
エプソンの「EW-M754T」は、2021年11月に発売されたエプソンの代表的なエコタンク搭載モデルのインクジェットプリンターです。
色のタイプはホワイトとブラックの2種類、コンパクトでどんなお部屋にもマッチするデザインです。
苦手な人の多い初期設定も、スマホアプリで手順を分かりやすく案内してくれます。
そのため、機器の設定などが苦手な人でもスムーズに使い始めることができます。
前面には4.3インチのプリンターとしては大きめなモニターがあり、タッチパネルで操作も楽です。
インクの補充はインクボトルを挿入口に挿すだけ。補充が開始され、満タンになると自動で止まります。
差し込むだけなので誰でも簡単にでき、手が汚れることもなく、安心です。
性能については以下の表をご覧ください。
型番 | EW-M754T |
インク色数 | 5色 |
A4文書印刷コスト モノクロ | 約1.3円(税込) |
A4文書印刷スピード モノクロ | 約12ipm※ |
A4文書印刷コスト カラー | 約3.0円(税込) |
A4文書印刷スピード カラー | 約9ipm |
印刷コスト L判写真 | 約8.6円 |
印刷スピード L判写真 | 約25秒 |
※ipmとは「image per minute」の略で、1分間に何枚印刷できるのか表している単位です。
印刷スピード モノクロの約12ipmは1分間に約12枚印刷できることを意味しています。
印刷スピードは、お客様がお使いのパソコンまたはアプリケーション、印刷データなどによってに変動があります。
豆知識1:エコタンク搭載モデルとは?
EW-M754Tは「エコタンク搭載モデル」のインクジェットプリンターです。
そもそもエコタンク搭載モデルとは、インクを大容量の内蔵インクタンクに詰め替える方式のプリンターのモデルを指します。
インクカートリッジを使用するタイプのプリンターとは異なり、大容量のインクタンクを本体に内蔵しています。
大容量インクタンクを内蔵したことにより、インクの交換の頻度が少なく、印刷コストの削減に成功しました。
豆知識2:エコタンク方式とカートリッジとの違いは?
エコタンク方式とカートリッジ方式の違いは、簡単に言うと、プリンターに使われるインク供給方法の違いです。
エコタンク方式では、大容量のインクタンクに液体インクを充填して印刷に使用します。
一方、カートリッジ方式は、カートリッジにインクが封入されていて、これをプリンターにセットすることで印刷に使用します。
エコタンク方式ではインクを「大容量」のインクタンクに補充するため、カートリッジ方式のように頻繁に交換する必要がありません。
交換する頻度がが少ないこととインクの価格が安いことから、ランニングコストはエコタンク方式のほうが優れています。
EW-M754Tと最新カートリッジモデル「EP-886A」を比較
「EP-886A」はエプソンが2023年10月19日に発売したカートリッジモデルのプリンターです。
カートリッジタイプの最新機種にあたり、L判写真の印刷スピードが約13秒とEW-M754Tを上回る点も見受けられます。
ここでEW-M754TとEP-886Aを使用して写真をプリントしてみましょう。
印刷スピードは公式でも公開されていますが、こちらも実際に計測してみましょう。
それぞれの機種の画質も比較していきたいと思います。
印刷スピードを比較
実際に印刷した速度を計測してみました。
EW-M754Tは38.95秒、対してEP-886Aは33.06秒。
EW-M754T
EP-886A
今回はスマホからプリンターに写真を送信してプリントアウトしました。
環境や写真の内容などで前後はあると思いますが、今回はこういう結果になりました。
EP-886Aはエプソンの最新機種ということもあり、さすがの速さでした。
しかし、EW-M754Tも印刷スピードはかなり速いほうで、次に紹介するEP-M476Tとの比較では大きな差を見せることになります。
画質を比較
その前にEW-M754TとEP-886Aの画質の違いを見ていきましょう。
主力プリンター対最新プリンターなのではっきりした違いが出るかわかりませんが、せっかくなので比較してみましょう。
まず、EW-M754Tで印刷した写真がこちら。
次にEP-886Aで印刷した写真がこちらです。
双方とも非常にキレイに印刷できていますが、よく見るとEP-886Aのほうが肌がキレイに印刷できている印象を受けました。
総評
EW-M754TとEP-886Aを比較した結果、性能の面では大きな違いはありませんでした。
EP-886Aは流石は最新モデルと言った性能を誇りました。
EW-M754TはEP-886Aとほぼ同等の性能を誇ります。
違いはエコタンク方式である点です。
従来のカートリッジタイプを受け継ぐEP-886Aはコストパフォーマンスの面でEW-M754Tに劣ります。
ランニングコストやインクの交換の手間を考えるとEW-M754Tが優勢と言えるでしょう。
EW-M754Tと最新エコタンク搭載モデル「EP-M476T」と比較
「EP-M476T」はエプソンが2023年11月16日に発売したエコタンク方式のエントリーモデルです。
EW-M754Tのインクが5色なのに対し、こちらのEP-M476Tは4色。
しかしながら、A4文書の印刷コストは非常に安くEW-M754Tを凌駕しています。
印刷速度については、EW-M754Tが圧倒的に早く、写真や年賀状の印刷が多い人にはEW-M754Tおすすめと言えるでしょう。
ではさっそくEW-M754Tと比較していきましょう。
印刷スピードを比較
同じく、スマホからプリンターに送信して写真をプリントアウトしました。
結果はEW-M754Tは38.95秒、対してEP-M476Tは2分17.75秒。
EW-M754T
EP-M476T
EP-M476Tの印刷速度は、EW-M754Tと比べるとコストが抑えられている分、印刷スピードは遅いです。
画質を比較
こちらも主力プリンター対最新プリンター。どんな結果になるでしょうか。
まず、EW-M754Tで印刷した写真がこちら。
カラフルな写真ですがどの色もキレイに表現されています。
次にEP-M476Tで印刷した写真がこちらです。
こちらもキレイな画質で印刷できましが、直に見た感想としてはEW-M754Tのほうがキレイに見えました。
総評
EW-M754TとEP-M476Tを比較した結果、一番の気になる点は印刷速度の違いでした。
印刷の枚数が多くなるとこの違いは大きく感じるかもしれません。
しかし、画質に関してはEW-M754Tと同等で引けをとりません。
この点はさすがに最新のエコタンク搭載モデルといったところでしょう。
EP-M476Tはエコタンク搭載モデルの入門機としては大変おすすめです。
性能を含め上位のエコタンク搭載モデルがほしい方はEW-M754Tを選ぶと良いでしょう。
エコタンク方式のプリンターがほしいけど、導入コストを少しでも抑えたいという方はEP-M476Tを選ぶと良いでしょう。
型番 | EW-M754T | EP-M476T |
インク色数 | 5色 | 4色 |
A4文書印刷コスト モノクロ | 約1.3円(税込) | 約0.3円(税込) |
A4文書印刷スピード モノクロ | 約12ipm | 約10ipm |
A4文書印刷コスト カラー | 約3.0円(税込) | 約0.8円(税込) |
A4文書印刷スピード カラー | 約9ipm | 約5ipm |
印刷コスト L判写真 | 約8.6円 | 約7.8円 |
印刷スピード L判写真 | 約25秒 | 約76秒 |
※印刷スピードは、お客様がお使いのパソコンまたはアプリケーション、印刷データなどによってに変動があります。
エコタンク搭載モデルのインクの補充について
EW-M754TやEP-M476Tなどのエコタンク搭載モデルのインクの補充について説明します。
エコタンク搭載モデルはインクボトルをインクタンクに差し込んでインクを充填します。
心配な点は、手が汚れたりしないかや別の色に誤って注入してしまうことがないか、などが考えられます。
しかし、エプソンのエコタンク搭載モデルにはこれらの心配事を解決する工夫が施されています。
実際にどのような工夫がされているか見ていきましょう。
インクボトルの注入口の形状が色によって違う
インクボトルの注入口の形状が色によって違うため、他の色を間違って挿入しようとしても、インクタンクに挿入することができません。
そのため、うっかり間違えて違う色を補充してしまうというトラブルを回避することができます。
補充の仕方
インクの補充の仕方は画像のように、インクタンクに直接インクを注入します。
インクはインクタンクに差し込まないとインクが流れない仕組みになっていますので手を汚す心配はありません。
インクタンクには目盛りがあり、いっぱいになると注入は自動で終了、それ以上は逆さまにしても流れないので、入れすぎるということもありません。
給紙方法の違い
プリンターの給紙方法には主に「前面給紙」と、「背面給紙」の2種類があります。
「前面給紙」は給紙トレイを手前に引き出して用紙をセットするタイプです。
一方、「背面給紙」はプリンターの背面に用紙をセットし、印刷すると手前から出てくるタイプです。
設置場所や使い心地の観点から、プリンターの選び方として重視する方も多いので、今回は紹介したプリンターの給紙方法にも触れたいと思います。
EW-M754の給紙方法
EW-M754の給紙方法は前面給紙です。
場所を取らないので設置場所を選ばず使いやすいです。
EP-886Aの給紙方法
EP-886Aの給紙方法は前面給紙です。
EP-M476Tの給紙方法
EP-M476Tの給紙方法は背面給紙です。
クリーニング方法を解説
快適に印刷を楽しむために必要なのがプリンターヘッドのクリーニングです。
プリンターを購入したら、印刷品質の維持のために定期的にヘッドクリーニングを行いましょう。
ヘッドクリーニングはインクの乾燥を防ぐだけでなく、印刷品質の維持や印刷コストの削減にも効果があります。
今回は紹介した3台のプリンターのクリーニングのやり方を紹介します。
EW-M754Tのクリーニング方法
1.プリンターのお手入れをタッチする。
2.プリントヘッドのクリーニングをタッチする。
3.A4普通紙をセットして開始をタッチする。
4.電源を切らずに約4分待つ。
5.ノズルチェックパターンが自動で印刷されます。
6.クリーニング完了。
EP-886Aのクリーニング方法
1.プリンターのお手入れをタッチする。
2.プリントヘッドのクリーニングをタッチする。
3.電源を切らずに約3分待つ。
4.ノズルチェックパターンが自動で印刷されます。
5.クリーニング完了。
EP-M476Tのクリーニング方法
1.プリンターのお手入れを選択し決定ボタンを押す(タッチパネルではない)。
2.プリントヘッドのクリーニングを選択し決定ボタンを押す
3.電源を切らずに約3分待つ。
4.クリーニング完了。
EW-M754Tレビューまとめ
今回はEW-M754Tの実機レビューを紹介しました。
EW-M754Tはエプソンの主力シリーズで2023年になった現在も性能面はトップクラス。
一方で今年発売された最新カートリッジモデルEP-886Aや最新エコタンク方式のエントリーモデルEP-M476Tは一部ではEW-M754Tを凌駕する点も見受けられました。
とはいえ、総合的に見てどの点でも優れた性能を誇るEW-M754Tは、万人向けのインクジェットプリンターであることが言えるでしょう。
どのプリンターを購入すれば良いか迷う場合は、EW-M754Tを購入すれば間違いはないでしょう。
導入のコストを低く抑えたい人はエコタンク方式のエントリーモデルEP-M476Tの購入を検討することをおすすめします。
カートリッジモデルEP-886Aも優れた性能を誇りました。ランニングコストは気にならないという方には選択肢の一つになるでしょう。
ノジマでは今回紹介したEW-M754T、EP-M476T、EP-886Aを含むエプソンのプリンターを幅広く取り扱っています。
記事を読んでご興味の湧いた方はぜひノジマ店頭のスタッフまでお問い合わせください。
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