エアコンが効かない・効きが悪い原因は？掃除方法や解決しないときの対処法などを解説！

更新日時 : 2023-09-25 12:02

エアコンを長く使っていると、冷房や暖房が効かない場面に遭遇することがあります。

原因によっては簡単に改善することがありますが、場合によっては修理が必要な場面も…。

ケースバイケースで適切に対応できるように、エアコンが効かない原因を把握しておきましょう。

今回は、エアコンが効かない原因や解決しないときの対処法などを中心に解説していきます。

エアコンの効きが悪くて困っている方はぜひご一読ください！

エアコンが効かない原因

リモコンのスイッチを入れてもエアコンが効かないように感じることがあります。

原因を知って適切に対処すれば、いつも通りのエアコンに戻る可能性があります。

早速、エアコンが効かない原因を確認してみましょう！

• 原因1．フィルターが汚れている
• 原因2．エアコンの性能が居住環境に適していない
• 原因3．家具やカーテンなどが障害物になっている
• 原因4．運転モードの設定が誤っている
• 原因5．eco機能が働いている
• 原因6．室外機の放熱がうまくいっていない
• 原因7．室外から空気が入ってきている

原因1．フィルターが汚れている

室内機のフィルターにホコリがたまってしまうと空気が通りにくくなり、エアコンが効かない状態になることがあります。

冷房・暖房ともにエアコンの効きが悪いときはフィルターの掃除をしてみましょう。

なお、基本的にフィルターの掃除は2週間に1度を目安にするとよいでしょう。

エアコンが効かないときの掃除方法

原因2．エアコンの性能が居住環境に適していない

本体の性能が広さに適していないと、エアコンが効かないことがあります。

エアコンのカタログのスペックでは、以下のように畳数の目安が設定されています。

※たとえば、10畳用エアコンの「冷房：8～12畳」は、木造住宅で8畳、鉄筋住宅では12畳が限度になります。

エアコンの畳数	冷房	暖房
6畳用	6～9畳（10～15㎡）	6～7畳（9～11㎡）
8畳用	7～10畳（11～17㎡）	6～8畳（10～13㎡）
10畳用	8～12畳（13～19㎡）	8～10畳（13～16㎡）
12畳用	10～15畳（16～25㎡）	9～12畳（15～19㎡）
14畳用	11〜17畳（18～28㎡）	11〜14畳（18～23㎡）
18畳用	15〜23畳（25～39㎡）	15〜18畳（24～30㎡）
20畳用	17～26畳（29～43㎡）	16～20畳（26～32㎡）
23畳用	20～30畳（32～49㎡）	19～23畳（31～39㎡）
26畳用	22～33畳（36～55㎡）	21～26畳（35～43㎡）
29畳用	25～38畳（41～62㎡）	23～29畳（39～48㎡）

木造住宅よりも鉄筋住宅のほうが気密性は高いため、同じ畳数の室内でも木造住宅のほうが求められる能力が高くなります。

また、キッチンと続いているリビングや、天井が通常より高い室内、日当たりがよい環境などでは、熱負荷が高くなるケースも想定されます。

エアコンの適用畳数と居住環境を確認して、性能が適していない場合は買い替えも検討してみましょう。

原因3．家具やカーテンなどが障害物になっている

エアコンの下にタンスのような背の高い家具があると、冷暖房時に送った風が舞い上がってしまい、エアコンが効かないように感じることがあります。

その場合、家具が吹き出し口をふさがないように配置を見直しましょう。

また、部屋の中央を家具やカーテンで遮っている場合も部屋全体を空調しにくくなります。

もし障害物を移動できないのであれば、サーキュレーターや扇風機で空気の流れを調整してみましょう！

原因4．運転モードの設定が誤っている

エアコンが効かないときは運転モードの設定が誤っている場合があります。

たとえば、除湿モードは湿度を下げるための機能なので、冷房よりも温度が下がりづらいです。

そのほか、送風やサーキュレーター、ランドリーなどの運転になっていないかどうかも確認してみましょう。

原因5．eco機能が働いている

エアコンには省エネを優先するeco機能が搭載されていることがあります。

eco機能が働いていると省エネが優先されるので、エアコンが効かないように感じてしまう場合があります。

エアコンのリモコン画面に「eco」などの文字が表示されている場合、ボタン操作でeco機能を解除してみましょう。

原因6．室外機の放熱がうまくいっていない

エアコンの冷房運転は、室内の熱を集めて室外機から外に放出することで室温を下げています。

室外機周辺に障害物があると、エアコンが温度の異常を検知して停止してしまう恐れがあります。

冷房が効かないと感じるときは、室外機の周辺に植木鉢などの障害物がないかどうかを確認してみてください。

原因7．室外から空気が入ってきている

冷房や暖房の効きが悪い場合は、室外から空気が入ってきている可能性もあります。

ドアや窓が開いていないか確認して閉めましょう。

また、換気扇が回っているときも停止してみてください。

エアコンの冷房（クーラー）が効かない原因

冷房（クーラー）が効かない！という方は、原因や解決方法を下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧になってください。

エアコンの冷房は効くのに暖房が効かない原因

エアコンの冷房は効くのに暖房が効かないこともあるでしょう。

暖房が効かないときの原因を解説していきます！

• 原因1．霜取り運転が行われている
• 原因2．外気温が大きく下がっている
• 原因3．あたたかい空気が上にたまっている

原因1．霜取り運転が行われている

エアコンで暖房運転をすると室外機から冷風を吹き出すので、室外機の熱交換器に空気中の水分が凍って霜がつくことがあります。

そのため、室外機の熱交換器をあたためて霜を融かすために霜取り運転が必要です。

霜取り運転中はエアコンの暖房は効きません。

霜がとけると暖房が効き始めるので、故障だと勘違いしないようにしましょう。

原因2．外気温が大きく下がっている

エアコンは屋外の熱を取り入れて室内をあたためるため、環境によって暖房能力が変化します。

寒波や積雪などで外気温が大きく下がると、暖房の効きが悪くなることがあります。

体感温度を考慮して設定温度を調整しましょう。

なお、外気温が暖房の使用可能な範囲を超えると、製品保護の観点から運転できず暖房が効かない場合があります。

エアコンの使用可能な外気温の範囲も確認してみましょう。

原因3．あたたかい空気が上にたまっている

部屋全体をあたためるために、暖房の風向を上のほうにしている方もいるかもしれません。

あたたかい空気は自然に上昇する性質があるので、天井付近にたまると体の周辺があたたまらない恐れがあります。

したがって、暖房で室内をあたためるときは風向の設定が重要です。

一般的には吹き出し角度を水平から60°以上下向きに設定するのがよいといわれています。

床をつたって暖気が下にたまり始め、足元から体があたたまります。

風が弱いと床に到達する前に上がってしまうので、風速を強めに設定することも検討しましょう。

エアコンが効かないときの掃除方法

エアコンが効かないときは、フィルター汚れが原因の場合があるとお伝えしました。

フィルターはどのように掃除すればよいのか気になった方もいると思います。

ここではエアコンが効かないときに試したいフィルターの掃除方法について解説していきます。

なお、エアコンのお手入れについては機種ごとに違う恐れもあるため、掃除をするときは必ず取扱説明書の内容に従ってください。

フィルター掃除運転機能がある場合

フィルター掃除運転機能がある場合、機能を使ってフィルターのホコリを除去できます。

たとえば、リモコンの手動掃除ボタンなどの操作によって、掃除運転を実行可能です。

機種や利用状況によって所要時間が異なります。

なお、掃除運転機能を実行しても汚れがひどい場合は、フィルターを取り外したあと掃除機や水洗いによるお手入れが必要です。

フィルター掃除運転機能がない場合

フィルターの掃除運転機能がない場合は、メーカーが推奨する頻度でフィルターを取り外して、掃除機でホコリを吸い取る、あるいは水洗いによって汚れをきれいにします。

水洗いをするときは、柔らかい布やスポンジで軽くふくように洗浄します。

汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いをしてから十分に乾かしましょう。

注意点

エアコンの本体に触れる前に、必ずコンセントから電源プラグを抜かなければなりません。

台を使う場合は転倒しないように注意が必要です。

不安定な台に乗らないように気をつけましょう。

フィルターを破損させないように強い力を加えないようにしてください。

そのほか、タワシや漂白剤を水洗いに使ったり、ドライヤーやストーブを乾燥に使ったりすると、変色や変形の原因になるので注意しましょう。

エアコンを掃除する方法は下記の記事でも解説していますので、詳細を知りたい方はぜひチェックしてみてください！

エアコンがどうしても効かないときに自分で試したい対処方法

ここまでエアコンが効かないときの原因を幅広く解説しました。

ただ、原因がわからずどうしてもエアコンが効かない方もいるかもしれません。

引き続き、エアコンがどうしても効かないときに試したい対処方法についてご説明していきます。

対処方法1．チェック運転を試してみる

メーカーによっては、エアコンが正常に機能しているかどうかを判断できるチェック運転機能が搭載されていることがあります。

たとえばパナソニックでは、2013年モデル以降で冷房チェック運転（約10分～13分間）に対応しています。

冷房・除湿の運転中、あるいは停止中にリモコンをエアコンに向けて、リモコンの本体リセットボタンを先の細い物で約5秒押し続けると、冷房チェック運転が始まります。

チェックの結果「ピーピーピー」という通知音がするときは、エアフィルターの目詰まりが原因の可能性があり、エアフィルターのお手入れが必要です。

通知音がしないときは、運転モードや設定の変更、設置スペースの確保などで改善する可能性があります。

チェック運転機能が搭載されているエアコンをお持ちの方は試してみてください。

参考：冷房チェック運転の手順（パナソニック）

対処方法2．エラーコードを確認する

エアコンが効かないときは、エラーコードを確認すると原因がわかる可能性があります。

一般的なエアコンは、リモコン操作でエラーコードを表示できる機能が搭載されています。

たとえば、エラーコードの内容によって室外機のファンモーターがうまく動いていないことが判明することがあります。

その場合は、室外機のファンに異物が入っていないかどうか確認し、異物を取り除くことで改善するかもしれません。

このようにエラーコードを確認すれば、具体的な対処方法がわかることがあります。

エアコンが効かない原因がわからないときは、メーカーの取扱説明書を参考にエラーコードをチェックしてみましょう。

参考：エラーコードの確認方法（ダイキン）

対処方法3．メーカーの公式ホームページで診断する

メーカーの公式ホームページでは、エアコンが効かないときの症状について診断できるコンテンツが用意されていることがあります。

暖房の効きが悪いという症状を選択すると、原因や対処方法などの情報が得られます。

たとえば、

「温度は適切にしていますか？」

「運転開始後はあたたかい風が出るまで時間がかかります。」

「エアコンが室内の広さに適した暖房能力かどうか確認してください。」

などの確認事項が表示されます。

確認事項によって、エアコンが故障していないことや、エアコンの効果が改善する可能性を判断できます。

エアコンが効かなくて困ったときは、ホームページの診断コンテンツをチェックしてみてください。

エアコンが故障して効かないときは点検・修理が必要

エアコンがどうしても効かないときは、故障が原因の可能性もあります。

故障の場合は点検・修理の依頼が必要です。

たとえば、エアコンが効かないときに運転モードを見直したり、フィルターを掃除したりしても改善しない場合は、冷媒ガスが漏れていることが原因かもしれません。

冷媒ガスは熱を運搬する役割があるため、不足すると室温をコントロールする能力が低下してしまいます。

最終的に、エアコンが効かない恐れがあり、点検や修理が必要になります。

エアコンの修理にかかる費用や日数、メーカーの窓口などは下記の記事で詳しく解説しています。

修理に迷ったときはぜひご覧になってください。

賃貸物件のエアコンが効かないときは？

賃貸物件のエアコンが故障して効かないこともありますよね。

その場合は、まずは故障の連絡をする前に、リモコンの電池切れやフィルターのホコリ、室外機の周辺の障害物などを確認します。

原因がわからない場合は、管理会社や大家さんに相談をして、点検・修理を手配してもらう流れです。

賃貸物件では、修理業者が指定されていたり、故障の保険に入っていたりする場合があります。

さまざまな事情から、修理費用が清算してもらえなくなる恐れがあるので、自分で修理を手配しないように注意してください。

修理が長引く場合は、扇風機や電気ストーブなどを貸してもらえることもあります。暑さ・寒さ対策についても相談してみましょう。

なお、前の入居者が残したエアコンだと、大家さんに所有権がないケースもあり、修理費用を負担してもらえない場合があるようです。

エアコンが効かなくなる前に、修理費用を負担してもらえるのかどうか、確認しておくと安心でしょう。

エアコンが古くて効かないときは買い替えも検討

古くて効かないエアコンは、修理をしても再び故障してしまえば、費用対効果が低くなってしまいます。

長く使っているエアコンの場合は、買い替えを検討するとよいかもしれません。

最新モデルのエアコンには、これまでにはない便利な冷房・暖房機能が搭載され始めています。

たとえば、高度な赤外線センサーが各自の寒いという感覚を見分けて空調してくれるエアコンや、ヒートブースト制御で運転開始後に暖房の立ち上がりを早めるエアコンなどがあります。

最新のエアコンを導入すれば、エアコンの効きが悪いという思いをせずに、快適に過ごせるようになるでしょう。

ノジマでは、さまざまな冷房・暖房機能を搭載した製品を取り扱っています。冷房・暖房の効果が高いエアコンをぜひ探してみてください！

エアコンが効かないときはノジマに相談！

今回は、エアコンが効かない原因を中心に解説しました。

あらためて今回解説したエアコンが効かない原因をまとめます！

エアコンが効かない場合は、フィルターを掃除したり、運転モードの設定を見直したり、eco機能を解除することで解決する場合があります。

フィルターを掃除するときは、掃除機でホコリを吸い取ったり、柔らかい布を用いて水洗いします。

原因に心当たりがない場合は、チェック運転をしたり、エラーコードを確認したり、メーカーの公式ホームページで症状を診断してみましょう。

長く使っているエアコンだと、修理後の再故障により費用対効果が低くなってしまう恐れがあります。

修理費用が高いと感じる場合は、買い替えも検討しましょう。

ノジマでは家電製品に詳しいスタッフがエアコンの悩みについてのご相談を受け付けています。

エアコンが効かない原因についてよくわからない方や、エアコンの修理を検討している方、買い替えに適した最新のエアコンを探している方などは、ぜひノジマの店頭までお越しください！